2015年6月9日火曜日

シャトー・コス・デストゥルネルのオーナーファミリーが来日

ボルドーのメドック格付け第2級、シャトー・コス・デストゥルネルより
オーナーファミリーのラファエル・レィビエ氏が来日し、
ワインショップエノテカ・銀座店で
スペシャルテイスティングイベントが行われました。

シャトー・コスデストゥルネルは
ボルドーの最北端のアペラシオン、サン・テステフを代表するシャトーであり
1級に最も近い存在として君臨し続けているスーパーセカンド。
あのシャトー・ラフィットを見下ろす丘という絶好の立地にあります。
















↑シャトー・コス・デストゥルネル

2000年からは、スイスやフランスに高級ホテルを所有する資産家
ミシェル・レィビエ氏が所有。
息子のラファエル・レィビエ氏は、
ディジョン大学でワインの醸造と栽培を学び、
新たに取得したハンガリー・トカイのワイナリーで修行したという経歴の持ち主です。




























↑ミシェル氏の息子、ラファエル・レィビエ氏
 スイス在住。謙虚な物腰で穏やかな方でした。

今回は、昨年末にリリースしたばかりのシャンパーニュと
ボルドーの新作、そしてトカイワインのお披露目の為に来日しました。






















↑昨年末に発売されたばかりのシャンパーニュ
「ミシェル・レイビィエ・ブリュット・プルミエ・クリュ」18,000円(19,440円税込)

約20haの自社畑と契約農家から仕入れる
グラン・クリュとプルミエ・クリュのブドウだけを使用。
ラグジュアリーの象徴であるシャンパーニュを
独自の解釈で生み出したという逸品です。

また、今回はボルドーの新作のお披露目もありました。
エノテカが独占輸入するボルドーワイン「メドック・ド・コス」です。






















↑(左)メドック・ド・コス 2011年
  (右)シャトー・コス・デス・トゥルネル 2004年

こちらは、シャトーより25㎞ほど北にある
メドック最北端のテロワールで栽培されている
ブドウから生み出されるワイン。

シャトー・コス・デストゥルネルと言えば、
白ワイン、コス・デストゥルネル・ブランが、知る人ぞ知るワインとして有名ですね。
実は、そのブランに最適な土地を探していてようやく見つけたのが、
メドック最北部にあるテロワールだったのです。

こちらでブランを造り始めたところ
実は赤ワインにも適した土地だということが判明。
そこで、カベルネ・ソーヴィニヨンを植えて、赤ワインを造り始めました。



























↑メドック・ド・コス 4,500円(4,860円 税込)
  ※オンラインでは近日中に発売予定です。

醸造も、コス・デストゥルネルと同じチームが手掛けています。
カベルネ・ソーヴィニヨン60%とメルロ40%をブレンド。
20%をオークの新樽で熟成させています。

最近のコス・デストゥルネルはカベルネ・ソーヴィニヨン主体。
そのセカンド、レ・パゴ・ド・ド・コスはメルロ主体で造っているため
メドック・ド・コスは、よりファーストに近いスタイルと言えます。

深みのあるルビー色。
サワーチェリーや、ほのかに新樽由来のバニラの風味。
コス・デストゥルネルを思わせる華やかさと親しみやすさ、
そして気品が感じられる余韻が印象的。
今飲んでも存分に楽しめる、柔らかさが身上で、
コス・デストゥルネルの入門編としておすすめです。


そして最後に供されたのは、トカイの甘口。
実はミシェル・レィビエ氏は、トカイワインの大ファンで、
中でも最高峰のヘッツィオーロの畑が売りに出されたのを機に
2009年にこの土地を手に入れました。
ラファエル氏曰く「ヘッツィオーロでなければ買っていなかった。」とのこと。

トカイは非常に独創的で伝統的なワイン造りが、
今も受け継がれている、伝説の産地。
ワイン界からの注目も熱く、あのヒュー・ジョンソン氏も
トカイ・マードの町にワイン・カンパニーを設立したほど。

「トカイはワイン造りのユートピアだよ。」とラファエル氏。
閉鎖的で伝統的なワイン造りを頑なに守っているトカイという産地は
ワインラヴァーにとっては、とても魅力的な土地のようです。






















ボルドー、シャンパーニュ、そしてトカイ。
自分たちが本当に飲みたいワインを造るため、
伝統的な3つの産地でワイン造りに挑戦しているレィビエ家。

豊富な資金力があってこそですが、
あえて直球で伝統の産地に挑戦するところに
ワインラヴァーとしての気骨を感じたのでした。

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