2015年3月23日月曜日

クリスチャン・ムエックス氏来日

先日、ジャン・ピエール・ムエックス社より、
社長のクリスチャン・ムエックス氏が来日しました。

ボルドーのペトリュス、トロタノワ、ベレール・モナンジュをはじめ
カリフォルニアではドミナスを手掛ける同氏。

今回はスタッフ向けに行われたテイスティングの様子をご報告します。






















クリスチャン・ムエックス氏
「タンクの中で死んでもいい」くらい
ワインを愛していると熱く語ってくれました。


今回主にテイスティングしたのは、同氏が手掛けるブランドワイン。
エノテカのために造っていただいている
「ヴァンダンジュ」「レ・ロゾー」「ポムロル・レゼルヴ」など。
それと、JPM社が所有する
「シャトー・ド・サル」「シャトー・プランス」「シャトー・ベレール・モナンジュ」
といったシャトーワイン。




















試飲した中でも特に印象深かったのがこちらの
ポムロル・レゼルヴ 2011年















ポムロル・レゼルヴ 2011年
3,600円(3,888円 税込)

グラスに注ぐと輝くルビー色。とても透明感があります。
クリスチャン氏曰く
「ワインの色でエレガントさを表現することができる。」。

メルロ主体のワインでも、過熟したブドウを使ったり、過剰な抽出を行うと
色は黒に近い色合いになってしまいます。
クリスチャン氏が目指すのは、こういったワインではなく
バランスを大切にした、美しい色合いのエレガントなワイン。
透明感のある色合いから連想されるとおり、
チェリーやすみれといった可憐で瑞々しい香りがグラスに溢れます。

実は、2011年のポムロル・レゼルヴには、買いブドウのほかに
シャトー・トロタノワ、ラフルール、ラフルール・ペトリュスといった
JPM社が所有する錚々たるシャトーのブドウが
なんと5~10%もブレンドされているそうです。

この新情報にはエノテカスタッフからも「おぉ~」と思わず感嘆の声が(笑)。

こういったシャトーワインのブドウが、
「ワインにポムロルの品格と輝きを与える」そうです。


これほどまでに大切に造られてきたJPM社のブランドワインですが、
実は現在リリースされているヴィンテージで、
生産に終止符を打つことになりました。

大きな理由として、
2011年、2012年、2013年と、ボルドーでブドウの生産量が大幅に減り
それによって満足のいくブドウが調達できなくなったことが挙げられます。
「中途半端な品質のワインをリリースすることはできない」
というクリスチャン氏の判断だったそうです。
多くの皆様に親しまれたブランドワインの生産を中止することは
本当につらい決断だったと語ってくださいました。

これから、クリスチャン氏はボルドーにあるシャトーワインや
カリフォルニアのプロジェクトに力を入れていくそうです。

ヴァンダンジュやポムロル・レゼルヴが飲めなくなるのは寂しい限りですが
これからもクリスチャン氏のワイン造りからは目が離せませんね。

▼クリスチャン氏が造るワインの特集はこちら▼
http://www.enoteca.co.jp/item/list?_label=F4