2015年12月3日木曜日

未来を見据えるイタリアワインの帝王「ガヤ」より、ガヤ・ガヤさんが来日!

イタリアのソムリエのバイブルと言われる
イタリアワイン専門誌「ガンベロ・ロッソ」。
そのなかでトレ・ビッキエリ(最高賞)獲得数がナンバーワン、
文字どおりイタリア最高峰のワイナリーが「ガヤ」です。

先日、ワイナリーから4代目当主アンジェロ・ガヤ氏の長女、ガヤ・ガヤさんが来日。
プロフェッショナルセミナーで、
ガヤの歴史について、ワイン造りについて詳しくお話いただきました。
















↑左から、ガヤさんの弟、ジョバンニさん、
 通訳を担当されたワインジャーナリストの宮嶋勲さん、ガヤ・ガヤさん。

セミナーの中でも特に印象的だったのが、
現在パリで開催中のCOP21でも話題になっている温暖化について。

「ワインを造っていると、気候の変化に敏感になります。」

とガヤ・ガヤさん。
明らかに、気候が変わってきたことに気付くそうです。

 「昔のように冬が寒くならず、そのため害虫も死にません。
 温暖化と共に病害も出てきました。」

その他、収穫時期が早くなる、ブドウの糖度が上がる、などの変化もあるとのこと。
そこでガヤは、温暖化に対して様々な対策をとっています。

 「まずは初めに取り組んだのは、たい肥を変えること。
 イキイキとした土壌を保つため、自分たちでたい肥を作るようにしました。」

そして2つめに行ったのは、外部コンサルタントを初めて雇ったこと。
それまでガヤではコンサルタントを雇っていませんでしたが、
2000年から取り入れるようになりました。

「醸造や栽培のコンサルタントではなくて“植物学者”です。
ブドウの樹からいろんなことを読み取ることを教えてもらっています。」
















↑植物学者が、ブドウの生育や病害虫への対策をアドバイス。

そして3つめに実践したことは、
ランゲ地方固有の雑草を選んでガヤの畑に植えたこと。

「ブドウの何畝かを犠牲にしても、植物を植えるようにしました。
環境にいちばん敏感と言われるミツバチの巣箱も置き、
ブドウ畑のみならず、周囲の環境も含めて注意を払うようにしています。」
















こうした取り組みによってワインが美味しくなるとは限らない、とガヤ・ガヤさん。


 「我々には長期的なビジョンが必要です。
 もっと広い視野でのワイン造りをしなければなりません。
 そして、確実に成果は出てきていると思います。」


 「映画にもなった小説『山猫』にある、
 “すべてが今のままであろうとするなら、すべてを変えなければダメだ”
 というセリフのとおりです。
 いろいろと自分たちで試しながら、前に進んでいきます!」


未来を見据えて、ブドウ畑の環境作りに取り組んでいるガヤ。
父アンジェロさんを彷彿とさせる、
ガヤ・ガヤさんの力強い言葉が印象的でした。

現在は、ガヤさんの妹、ロッサーナさんもワイン造りに参画。
今回一緒に来日した弟のジョヴァンニさんは大学を卒業したばかりですが
大学院進学の後、ワイン造りに参加するそうです。

帝王の座に甘んじることなく、先鋭的な取り組みを行っているガヤ。
ガヤさんたち新世代の活躍から目が離せません!

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