先日、第9回文学ワイン会「本の音 夜話」が
ワインショップ・エノテカ 銀座店 カフェ&バー・エノテカ・ミレで開催され、
作家の堀江敏幸さんにゲストでお越しいただきました!
ナビゲーターの山内宏泰さんから、
ワインが似合う作家、として紹介された堀江敏幸さん。
ですが、堀江さんは「お酒は飲まないです」ときっぱり。
「この話をいただいたときに、これは明らかにおかしいと(笑)
酔っぱらった人の中で話をするのはまったく抵抗がありません。
皆さん今日はどんどん飲んでいただければと思います」
との御挨拶で会がスタートしました。
1杯目にサービスしたワインはシャブリ。
最新長編小説『その姿の消し方』の章のひとつ、
「発火石の味」からイメージしてお出ししたもの。
火打石、発火石の香りは、シャブリに特徴的であると言われています。
◆シャブリ / ダニエル・ダンプ2014 白 税込3,240円
「「発火石の味」はワイン用語ですが、
僕は昭和のガキだったので、石なんかよく齧ったわけですよ。
それこそ、ライターの石とか小石とかいろんなものを齧ったんです。
ちょっと舐めてみたりとか。
だから僕はワインより先に発火石の味を知っているわけです。」
ワインの味を知らなくても、ワインの形容やテイスティングの言葉を知っていれば、
味わいの追体験をしたような気持ちになれるそう。
「文芸用語や批評で用いられるような言葉のストックがあって、
言葉そのものを信用しても味に近づける感じがします。
ワインを説明する形容だけ見ていても楽しいですよね。
そこに味が伴わないと浮いた言葉になるというのはわかるんですけど、
分解酵素の少ない人間にとっては仕方がない。
読めない外国語の日本語訳を読んでいるときのような、
あきらめと憧れともどかしさ、それが全部ワインに対してあるんです。」
ワインから、堀江さんのご著書に登場する美味しそうな料理の話に続き、
フランス留学時代、学生食堂の入り口に山積みにされていたバゲットを
留学生仲間と食べた思い出の話に。
たまたま重なり合ったそのときの状況によって、
硬くなったパンながらとても美味しく、
忘れられない思い出の味となったお話をしていただきました。
「思い出や記憶をもとに作品を書かれるんでしょうか?」
との山内さんの問いに、
「実際じゃないものを作って書くことも当然あるでしょうし、
実際のものを書いても、そのとおりに書けたためしがない。
後から思い出しながら書くというのは創作なんですね。
だから書くことはすべて後追いの虚構になるんです。
モデルがあるなしはまったく関係ない。文字の上では存在しているわけで。
文字にするということの面白さと怖さは、そこにあると思います。」
そして、「転ぶ」ということにこだわりを持っている堀江さん。
転びやすいという事実と、転ぶという言葉についての思い、両方があるそうです。
「気をつけているんですけど、本当によく転ぶんです。
何か信念を持ってなければ、いつでも転ぶんじゃないかという恐怖があるわけです。
これだけ転ぶ以上はなにか隙があるにちがいない。
誰かにそこに突かれたら、簡単に寝返ってしまうんじゃないか。
そうならないようにひとつのことを長く続けるとかですね、
転ばぬ先の、じゃないけど、そうしたい気持ちはあります。」
最後のQ&Aでは、質問用紙にびっしりしたためた、熱のこもった質問がたくさん!
長編小説『その姿の消し方』を書くきっかけについても質問が出ました。
読み切りの雑誌に短編を書いた際、
ページを文字でぎっしり埋めると読みづらいことから、
詩を入れ、空白を作ることを考えたのだそうです。
「空白があれば比較的気持ちが楽になると思い、詩を入れようと思いました。
翻訳詩を3篇載せたんですが、何かの度にその空白が頭をよぎるんです。
空白の前後にある空気とは、一種の磁場のようなものですね。
時間が経つうちに、その磁場の中から
消し得ない記憶が、言葉になってあらわれる。
その言葉をめぐって書くことにしました。
それが繋がっていき、6~7年かけてひとつの形になった作品です。」
子どもの頃やフランス留学時のエピソードなど、
ユーモアを交えつつ率直に語られるお話に、会場からは何度も笑いがこぼれました。
堀江さんはお酒ではなく、場や人の気配、
お酒を飲んだ人が醸し出す雰囲気などに酔うことがあるそうですが、
この日はまさにワインだけでなく、
堀江さんのお話が醸し出す和やかで豊かな時間と、
作品だけでは知り得ないユーモアにあふれた優しいお人柄に
酔いしれたひとときとなりました。
『その姿の消し方』(新潮社)
定価1500円+税
最新長編小説。
古い絵葉書に綴られていたアンドレ・ルーシェという
無名の詩人の痕跡を「私」がたどる物語。
2016年8月9日火曜日
2016年8月1日月曜日
今注目を集める「フェアトレードワイン」
最近よく耳にする「フェアトレード」という言葉。
特にコーヒーやカカオ豆、綿といった輸入品について
この「フェアトレード」という冠を見つける機会が多いですが
ワインにも「フェアトレード」の商品があることをご存じでしょうか?
フェアトレードの定義とは
「開発途上国の原料や製品を適正な価格で継続的に購入することにより、
立場の弱い開発途上国の生産者や労働者の生活改善と自立を目指す『貿易のしくみ』」
/フェアトレードラベルジャパン より
とあります。
このフェアトレードを実践している
ワイナリーとして知られているのがチリのミゲル・トーレス。
ご存じ、スペインの名門ワイナリー、トーレス社がチリで手掛けるワイナリーです。
ミゲル・トーレス・チリの設立は1979年。
ヨーロッパのワイナリーとして初めてチリに進出し、
ステンレスタンクやフレンチオークといった最新技術を持ち込んだ
パイオニアとして知られています。
彼らがチリでフェアトレードの活動を始めたきっかけは
2010年に起きたチリ大地震でした。
地震によって40万リットルものワインを失いましたが、
ワインだけでなく、それを造りだす環境や人々の大切さを実感し、
地震に苦しむ地元の人たちへの支援としてスタートしたそうです。
彼らはまず、37棟もの家屋を建設。
取り組みは加速し、同年にはFAIR FOR LIFE (IMO)のフェアトレード認証を
取得するまでになりました。
チリでも多くのワイナリーがフェア・トレードを取り入れていますが
そのほとんどが、ワイン1種だけであったり、
全生産量の1%未満であったりするようで、
現在認証を生産量の約64%取得しているミゲル・トーレス・チリは、
最大のフェアトレード実践企業と言われています。
具体的に認証を得るためにどのような取り組みをしているかというと、
殺虫剤、除草剤などの化学薬品は使用せず、100%オーガニックを実践。
そこに暮らす人々の生活を大切にしながら高品質なワインを生み出すため、
土壌や周辺環境に対して、細心の注意が払われています。
そしてこうして造られたワインの利益の一部は保全活動に寄付。
ワインの生産と環境保全が循環するサイクルができています。
また、ブドウの栽培農家には、
市場価格より5%上乗せして支払いを行い、社会貢献に役立てています。
フェアトレードというと、開発途上国で働く人々のサポートというイメージが強いですが
環境を整備し、持続可能な農業に取り組むことも
大切な取り組みの一つなのです。
▼ミゲル・トーレス・チリの特集はこちら▼
http://www.enoteca.co.jp/item/list?_producer=594&_sq=desc
特にコーヒーやカカオ豆、綿といった輸入品について
この「フェアトレード」という冠を見つける機会が多いですが
ワインにも「フェアトレード」の商品があることをご存じでしょうか?
フェアトレードの定義とは
「開発途上国の原料や製品を適正な価格で継続的に購入することにより、
立場の弱い開発途上国の生産者や労働者の生活改善と自立を目指す『貿易のしくみ』」
/フェアトレードラベルジャパン より
とあります。
このフェアトレードを実践している
ワイナリーとして知られているのがチリのミゲル・トーレス。
ご存じ、スペインの名門ワイナリー、トーレス社がチリで手掛けるワイナリーです。
ミゲル・トーレス・チリの設立は1979年。
ヨーロッパのワイナリーとして初めてチリに進出し、
ステンレスタンクやフレンチオークといった最新技術を持ち込んだ
パイオニアとして知られています。
彼らがチリでフェアトレードの活動を始めたきっかけは
2010年に起きたチリ大地震でした。
地震によって40万リットルものワインを失いましたが、
ワインだけでなく、それを造りだす環境や人々の大切さを実感し、
地震に苦しむ地元の人たちへの支援としてスタートしたそうです。
彼らはまず、37棟もの家屋を建設。
取り組みは加速し、同年にはFAIR FOR LIFE (IMO)のフェアトレード認証を
取得するまでになりました。
チリでも多くのワイナリーがフェア・トレードを取り入れていますが
そのほとんどが、ワイン1種だけであったり、
全生産量の1%未満であったりするようで、
現在認証を生産量の約64%取得しているミゲル・トーレス・チリは、
最大のフェアトレード実践企業と言われています。
具体的に認証を得るためにどのような取り組みをしているかというと、
殺虫剤、除草剤などの化学薬品は使用せず、100%オーガニックを実践。
そこに暮らす人々の生活を大切にしながら高品質なワインを生み出すため、
土壌や周辺環境に対して、細心の注意が払われています。
そしてこうして造られたワインの利益の一部は保全活動に寄付。
ワインの生産と環境保全が循環するサイクルができています。
また、ブドウの栽培農家には、
市場価格より5%上乗せして支払いを行い、社会貢献に役立てています。
フェアトレードというと、開発途上国で働く人々のサポートというイメージが強いですが
環境を整備し、持続可能な農業に取り組むことも
大切な取り組みの一つなのです。
ミゲル・トーレス・チリは環境保全やフェアトレードへの熱心な取り組みが評価され、
2015年にはイギリスの専門誌『ドリンクス&ビジネス』誌にて
「グリーン・アワーズ2015」を受賞。
↑右から、現当主、ミゲル・トーレス氏。
真ん中が、次女で、スペインのジャン・レオンのマネージング・ディレクターを
務める娘のミレイア・トーレス女史。
左端が、ミゲル・トーレス氏の長男で、ミゲル・トーレス・チリの代表を務める
ミゲル・トーレス・マクサセク氏
ミゲル・トーレス・チリの理念は、
『品質、環境、社会的責任において、
チリにおける一流のワイナリーであり続けること』
140年以上にわたり家族経営を続ける
世界屈指の名門ワインファミリーであるトーレス。
次世代へバトンを渡すために、土地や人々を大切にするという想いは、
家族経営のワインだからこそ強く受け継がれているようです。
フェアトレードにしても、
近年フランスの一流ワイナリーが次々と取り入れているビオディナミにしても、
共通しているのは「環境に配慮した、持続可能なワイン造り」。
こういった取り組みが、ワイン選びの選択肢の一つとして
注目される日も遠くなさそうです。
▼ミゲル・トーレス・チリの特集はこちら▼
http://www.enoteca.co.jp/item/list?_producer=594&_sq=desc
2016年7月25日月曜日
いよいよ販売開始!「2015年ボルドープリムール」
本日よりエノテカ・オンラインで一般販売を開始した
「2015年ボルドープリムール」。
「プリムール」とは、樽熟成中のボルドーワインを先行予約販売することで
エノテカは日本で初めてこのプリムール販売を開始したパイオニア。
毎年販売しているプリムールですが、
実は2015年のボルドープリムールは、近年稀に見る盛り上がりをみせています!
1995年、2005年は言わずと知れたグレートヴィンテージ。
ボルドーでは「5」が付く年は偉大な年という噂があり
今回もご多分に漏れず、素晴らしい出来という評判なのです。
この2015年は、イギリスのワイン専門誌『デキャンター』の顧問エディター、
スティーブン・スパリアー氏に「ボルドーの復活を見た」と言わしめたヴィンテージ。
彼は「すべての要素で満足のいく、まさに“大本命”に相応しい出来であると断言しています。
↑『デキャンター』2016年6月号の「ボルドー2015年」特集
また、「ワインレポート」によると、
元ワインスペクテーター誌のジェームス・ザッケリングは、
16銘柄に100点満点を付け、
「ボルドー2015は2005や2000に比肩するファンタスティックな年」と表現した模様。
また、プリムールに対して批判的と目される
イギリスの女性評論家の大家、ジャンシス・ロビンソンですら
「2015年はこの5年間で初めてボルドー人が大騒ぎする価値のあるヴィンテージだと言える」
とコメントしているほどです。
エノテカでも、今春ボルドープリムールの試飲に参加したバイヤーが
トップシャトーにインタビュー。以下、そのコメントをご紹介します。
↑オーレリアン・ヴァランス氏
「シャトー・マルゴーにとって、まさに歴史的なヴィンテージです。
グラン・ヴァン用にリザーヴされているのは全生産のわずか35%で、
最高峰のヴィンテージの中では最も厳選した年と言えます。
カベルネ・ソーヴィニヨンの活力と強さは例年以上になりました。
これまでのヴィンテージと比較するのはほぼ不可能ですが、
2005 年の力強さと2009 年の肉付きのよさ、2010 年の緻密さを
同時に思い出すかもしれません。
そして何より、シャトー・マルゴーの比類ない魅力もあわせ持っています。」
↑メラニー&アルフレッド・テスロン氏
「ポンテ・カネでは、年を追うごとにブドウの成熟が早まっており、
これは明らかにビオディナミの効果によるものです。
10 月3 日、最後のブドウの摘み採りが終わると同時に雨降りの時期に突入したため、
我々はいかに幸運に恵まれているかを実感することになりました。
優れたワインを造り続けていくためには、自身の伝統を最大限に尊重すると共に、
私たちの土地に備わったテロワールを、
より最高の形で表現していくことが重要だと考えます。」
↑ジャン・フィリップ・デルマス氏
「例年の約半分という少雨と高い気温が続いた2015 年。
ぺサック・レオニャンは7 月の雨がブドウのフレッシュさを保ち、
気温の寒暖差が色付きを助けたおかげで見事に完熟。
収穫は長い時間をかけて区画単位で慎重に行いました。
ブドウは例年以上に豊満な果実味をもち、オー・ブリオンの歴史の中でも
類稀なるバランスを備えた記念碑的なヴィンテージとなりました。
また、白ワイン用のブドウは見事に熟し、フレッシュさと長期熟成の
ポテンシャルを備えた素晴らしいものになりました。」
「来たれ! 太陽が高らかに我々に語りかける。」
↑クリスチャン・ムエックス氏
「ブドウの色付きは、ポムロル、サン・テミリオンにおいて、概ね平年並み。
8 月後半から9 月の頭に入ると、暑い日々が戻り、
10 月1 日には全ての収穫を終えました。
このヴィンテージで最も成功した産地の1 つがサンテミリオン。
特にシャトー・ベレール・モナンジュはその中でも極めて純朴で
無駄のないミニマリズム美を備えるスタイルとなりました。
複雑な赤系果実やミネラルなど大地の息吹を感じさせてくれる香りに、
艶やかで滑らかな味わいの余韻が永久に続きます。」
▼ボルドー2015プリムールの特設ページはこちら▼
http://www.enoteca.co.jp/primeur/index.html
「2015年ボルドープリムール」。
「プリムール」とは、樽熟成中のボルドーワインを先行予約販売することで
エノテカは日本で初めてこのプリムール販売を開始したパイオニア。
毎年販売しているプリムールですが、
実は2015年のボルドープリムールは、近年稀に見る盛り上がりをみせています!
1995年、2005年は言わずと知れたグレートヴィンテージ。
ボルドーでは「5」が付く年は偉大な年という噂があり
今回もご多分に漏れず、素晴らしい出来という評判なのです。
この2015年は、イギリスのワイン専門誌『デキャンター』の顧問エディター、
スティーブン・スパリアー氏に「ボルドーの復活を見た」と言わしめたヴィンテージ。
彼は「すべての要素で満足のいく、まさに“大本命”に相応しい出来であると断言しています。
↑『デキャンター』2016年6月号の「ボルドー2015年」特集
また、「ワインレポート」によると、
元ワインスペクテーター誌のジェームス・ザッケリングは、
16銘柄に100点満点を付け、
「ボルドー2015は2005や2000に比肩するファンタスティックな年」と表現した模様。
また、プリムールに対して批判的と目される
イギリスの女性評論家の大家、ジャンシス・ロビンソンですら
「2015年はこの5年間で初めてボルドー人が大騒ぎする価値のあるヴィンテージだと言える」
とコメントしているほどです。
エノテカでも、今春ボルドープリムールの試飲に参加したバイヤーが
トップシャトーにインタビュー。以下、そのコメントをご紹介します。
シャトー・マルゴー
2005,09,10年と並んで偉大なヴィンテージの特徴をあわせ持っています。
↑オーレリアン・ヴァランス氏
「シャトー・マルゴーにとって、まさに歴史的なヴィンテージです。
グラン・ヴァン用にリザーヴされているのは全生産のわずか35%で、
最高峰のヴィンテージの中では最も厳選した年と言えます。
カベルネ・ソーヴィニヨンの活力と強さは例年以上になりました。
これまでのヴィンテージと比較するのはほぼ不可能ですが、
2005 年の力強さと2009 年の肉付きのよさ、2010 年の緻密さを
同時に思い出すかもしれません。
そして何より、シャトー・マルゴーの比類ない魅力もあわせ持っています。」
シャトー・ポンテ・カネ
ビオディナミの効果により見事な完熟ブドウが収穫できました。
↑メラニー&アルフレッド・テスロン氏
「ポンテ・カネでは、年を追うごとにブドウの成熟が早まっており、
これは明らかにビオディナミの効果によるものです。
10 月3 日、最後のブドウの摘み採りが終わると同時に雨降りの時期に突入したため、
我々はいかに幸運に恵まれているかを実感することになりました。
優れたワインを造り続けていくためには、自身の伝統を最大限に尊重すると共に、
私たちの土地に備わったテロワールを、
より最高の形で表現していくことが重要だと考えます。」
シャトー・オー・ブリオン
類稀なるバランスを備えた記念碑的ヴィンテージ。
↑ジャン・フィリップ・デルマス氏
「例年の約半分という少雨と高い気温が続いた2015 年。
ぺサック・レオニャンは7 月の雨がブドウのフレッシュさを保ち、
気温の寒暖差が色付きを助けたおかげで見事に完熟。
収穫は長い時間をかけて区画単位で慎重に行いました。
ブドウは例年以上に豊満な果実味をもち、オー・ブリオンの歴史の中でも
類稀なるバランスを備えた記念碑的なヴィンテージとなりました。
また、白ワイン用のブドウは見事に熟し、フレッシュさと長期熟成の
ポテンシャルを備えた素晴らしいものになりました。」
ジャン・ピエール・ムエックス
「来たれ! 太陽が高らかに我々に語りかける。」
― ルコント・ド・リール(19世紀フランスの詩人)
↑クリスチャン・ムエックス氏
「ブドウの色付きは、ポムロル、サン・テミリオンにおいて、概ね平年並み。
8 月後半から9 月の頭に入ると、暑い日々が戻り、
10 月1 日には全ての収穫を終えました。
このヴィンテージで最も成功した産地の1 つがサンテミリオン。
特にシャトー・ベレール・モナンジュはその中でも極めて純朴で
無駄のないミニマリズム美を備えるスタイルとなりました。
複雑な赤系果実やミネラルなど大地の息吹を感じさせてくれる香りに、
艶やかで滑らかな味わいの余韻が永久に続きます。」
▼ボルドー2015プリムールの特設ページはこちら▼
http://www.enoteca.co.jp/primeur/index.html
2016年7月18日月曜日
ローヌの“熱い”巨匠たちが来日!
先日、ローヌを代表する銘醸地
北のコート・ロティ、そして南のシャトーヌフ・デュ・パプより
同地を代表する名門ルネ・ロスタン、クロ・デ・パプの当主が来日。
それぞれのワイン造りについて、インタビューをさせていただきました。

ローヌの巨匠お二人、
左からルネ・ロスタンのルネ・ロスタンさん。
右が、クロ・デ・パプのポール・ヴァンサン・アヴリルさん。
そして、お二人のワインを日本に紹介しているブルーノ・ラフォンさん。
(ムルソーの名門コント・ラフォンのオーナー、ドミニクさんの実弟です!)
まずはクロ・デ・パプについて。
銘醸地、シャトーヌフ・デュ・パプの中でも
最高の畑「クロ・デ・パプ(教皇の区画)」を所有し、
17世紀にはすでにその名が知られていたという名門中の名門。
現当主、ポール・ヴァンサン・アヴリルさんが
ワイン造りに携わり始めたのは16歳の頃。
ブルゴーニュやボルドーでワイン造りを学び、
そうした経験を積極的に取り入れ、さらなる名声を獲得しました。
クロ・デ・パプのワインには「ブルゴーニュに通じるエレガンスがある」
とよく言われますが、彼のブルゴーニュワイン好きは有名な話で、
今でも毎年ブルゴーニュを訪れているそうです。
実はお母様がブルゴーニュ出身の方だそうで、
「私のブルゴーニュ好きは遺伝的なものだから仕方ない(笑)」
とおっしゃっていました。
クロ・デ・パプと言えば、世界第1位にも輝いた赤が有名ですが
実は赤ワインの10分の1と、少量造られる白ワインがとってもユニーク。
彼が造る白ワインには3つの段階があるそうで、
リリース直後の若々しく果実味が溢れる時期を経た後、
10年を超えるとブリオッシュのような香ばしさを纏い始め、
さらに15年以上経ったものは、ミネラルやヨード香が現れ、
極上のコニャックを思わせる芳醇さが感じられる最高潮を迎えるとか。
「なかなか飲み頃を見極めるのが難しいですね」という話をしていたら、
ヴァンサンさんが「よいアイデアがある!」と一言。
「1ケース12本買ったらセラーに横並びにして、6本は左、6本は右に寄せておく。
左側には手を付けないで、右側の6本を少しずつ試していけば、
好みの飲み頃がわかるし、1本はとっておけるというわけ!(大笑い)」
おっしゃる通り、素敵なアイデアです!
が、財力のある方はぜひお試しを(笑)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
次はルネ・ロスタンについて。
ルネ・ロスタンは、ギガルと並んで
コート・ロティを代表するドメーヌ。
現在の当主、ルネ・ロスタン氏が
フランス革命以前からアンピュイ村でワインを造ってきた親族と
夫人の祖母の畑をまとめる形でドメーヌを設立し、
定年を迎えた親族の畑を次々に相続することでドメーヌを拡大してきました。
彼が最初にワインをリリースしたのは1971年。
ワインを造り続けてかれこれ45年という、すごいキャリアの持ち主です。
これまでのワイン造りについて尋ねると、
「約20年経った頃から自分のスタイルというものが出来てきて、
ただ今でも毎日試行錯誤しながら、最上のワインを造る努力をしています。」
との言葉に、一同深く感動。
これだけのキャリアがあっても、常に工夫し続けることが
トップドメーヌであり続ける所以なのですね。
2011年 コート・ロティ コート・ブロンド
21,000 円 (22,680 円 税込)
こちらは、ロスタン氏が一番お気に入りのキュヴェ。
石灰質土壌から生み出される
エレガンスを極めたコート・ロティです。
クロ・デ・パプのポール・ヴァンサン・アヴリルさんが
ブルゴーニュワイン好きということを受けて、
「どんなワインが好きですか?」と質問したところ
「私は、世界中で造られる、正直な、まっとうなワインが好き!
造っている人らしさが出るワインはあんまりよくないね。
人の手は極めてミニマムに。その土地らしいブドウを使って造られた
エレガンスとバランスを備えた、長期熟成ができるワインが偉大なワイン。」
と答えてくださって、ヴァンサンさんも、ブルーノさんも深くうなずく場面がありました。
もちろんルネさんのワインも、ヴァンサンさんのワインも「正直なワイン」!
ローヌを代表する巨匠たちの熱いお話に魅了されたインタビューでした。
▼クロ・デ・パプの特集はこちら▼
http://www.enoteca.co.jp/item/list?_producer=84
▼ルネ・ロスタンの特集はこちら▼
http://www.enoteca.co.jp/item/list?_producer=40
北のコート・ロティ、そして南のシャトーヌフ・デュ・パプより
同地を代表する名門ルネ・ロスタン、クロ・デ・パプの当主が来日。
それぞれのワイン造りについて、インタビューをさせていただきました。
ローヌの巨匠お二人、
左からルネ・ロスタンのルネ・ロスタンさん。
右が、クロ・デ・パプのポール・ヴァンサン・アヴリルさん。
そして、お二人のワインを日本に紹介しているブルーノ・ラフォンさん。
(ムルソーの名門コント・ラフォンのオーナー、ドミニクさんの実弟です!)
まずはクロ・デ・パプについて。
銘醸地、シャトーヌフ・デュ・パプの中でも
最高の畑「クロ・デ・パプ(教皇の区画)」を所有し、
17世紀にはすでにその名が知られていたという名門中の名門。
現当主、ポール・ヴァンサン・アヴリルさんが
ワイン造りに携わり始めたのは16歳の頃。
ブルゴーニュやボルドーでワイン造りを学び、
そうした経験を積極的に取り入れ、さらなる名声を獲得しました。
クロ・デ・パプのワインには「ブルゴーニュに通じるエレガンスがある」
とよく言われますが、彼のブルゴーニュワイン好きは有名な話で、
今でも毎年ブルゴーニュを訪れているそうです。
実はお母様がブルゴーニュ出身の方だそうで、
「私のブルゴーニュ好きは遺伝的なものだから仕方ない(笑)」
とおっしゃっていました。
クロ・デ・パプと言えば、世界第1位にも輝いた赤が有名ですが
実は赤ワインの10分の1と、少量造られる白ワインがとってもユニーク。
彼が造る白ワインには3つの段階があるそうで、
リリース直後の若々しく果実味が溢れる時期を経た後、
10年を超えるとブリオッシュのような香ばしさを纏い始め、
さらに15年以上経ったものは、ミネラルやヨード香が現れ、
極上のコニャックを思わせる芳醇さが感じられる最高潮を迎えるとか。
こちらは10年の熟成を経た2005年度産。
「なかなか飲み頃を見極めるのが難しいですね」という話をしていたら、
ヴァンサンさんが「よいアイデアがある!」と一言。
「1ケース12本買ったらセラーに横並びにして、6本は左、6本は右に寄せておく。
左側には手を付けないで、右側の6本を少しずつ試していけば、
好みの飲み頃がわかるし、1本はとっておけるというわけ!(大笑い)」
おっしゃる通り、素敵なアイデアです!
が、財力のある方はぜひお試しを(笑)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
次はルネ・ロスタンについて。
ルネ・ロスタンは、ギガルと並んで
コート・ロティを代表するドメーヌ。
現在の当主、ルネ・ロスタン氏が
フランス革命以前からアンピュイ村でワインを造ってきた親族と
夫人の祖母の畑をまとめる形でドメーヌを設立し、
定年を迎えた親族の畑を次々に相続することでドメーヌを拡大してきました。
彼が最初にワインをリリースしたのは1971年。
ワインを造り続けてかれこれ45年という、すごいキャリアの持ち主です。
これまでのワイン造りについて尋ねると、
「約20年経った頃から自分のスタイルというものが出来てきて、
ただ今でも毎日試行錯誤しながら、最上のワインを造る努力をしています。」
との言葉に、一同深く感動。
これだけのキャリアがあっても、常に工夫し続けることが
トップドメーヌであり続ける所以なのですね。
2011年 コート・ロティ コート・ブロンド
21,000 円 (22,680 円 税込)
こちらは、ロスタン氏が一番お気に入りのキュヴェ。
石灰質土壌から生み出される
エレガンスを極めたコート・ロティです。
クロ・デ・パプのポール・ヴァンサン・アヴリルさんが
ブルゴーニュワイン好きということを受けて、
「どんなワインが好きですか?」と質問したところ
「私は、世界中で造られる、正直な、まっとうなワインが好き!
造っている人らしさが出るワインはあんまりよくないね。
人の手は極めてミニマムに。その土地らしいブドウを使って造られた
エレガンスとバランスを備えた、長期熟成ができるワインが偉大なワイン。」
と答えてくださって、ヴァンサンさんも、ブルーノさんも深くうなずく場面がありました。
もちろんルネさんのワインも、ヴァンサンさんのワインも「正直なワイン」!
ローヌを代表する巨匠たちの熱いお話に魅了されたインタビューでした。
▼クロ・デ・パプの特集はこちら▼
http://www.enoteca.co.jp/item/list?_producer=84
▼ルネ・ロスタンの特集はこちら▼
http://www.enoteca.co.jp/item/list?_producer=40
2016年7月10日日曜日
フランチャコルタをリードし続ける名門「ベラヴィスタ」
先日、イタリア産スパークリングワインの最高峰
フランチャコルタの老舗ワイナリー「ベラヴィスタ」より
輸出部長のヴィタリアーノ・ティリート氏と
アジア・パシフィック担当マネージャー のヴェラ・マリサーニ女史が来日。
ベラヴィスタの魅力について語ってくださいました。
↑
アジア・パシフィック担当マネージャー のヴェラ・マリサーニ女史
輸出部長のヴィタリアーノ・ティリート氏
ベラヴィスタは1977年、
建設会社を経営していたヴィットリオ・モレッティ氏が設立。
当時のクライアントをもてなすために、
趣味でフランチャコルタを造ったのが始まりだったそうです。
ところがその遊び半分の趣味は、
ある人物との運命的な出会いによって本気のビジネスに。
その人物が、伝説的なワインメーカーである
マッティア・ヴェッツィオーラ氏。
↑左 創始者にしてオーナーのヴィットリオ・モレッティ氏
右 チーフワインメーカーのマッティア・ヴェッツィオーラ氏
「最高のスパークリングワインを造る」
という明確なヴィジョンをもったモレッティ氏と、
「天賦の才能とテクニック」をもった、ヴィタリアーノさん曰く
「クレイジーガイ」のマッティア氏が出会ったことで、
ベラヴィスタが生まれました。
創業約40年。
モダンなパッケージデザインからも新興のワイナリーと思われそうですが
実はフランチャコルタにおいて、ベラヴィスタは老舗中の老舗。
今ではイタリア随一のスパークリングワイン銘醸地として
世界に知られるフランチャコルタ地方ですが、
1970年代初頭は、全く無名の産地で、ワイナリーはほとんどありませんでした。
そもそもフランチャコルタの地名が、「Tax Free」に由来しており
16世紀頃は、大変痩せた土地で定住する人が少なく、
王様が人口の流出を防ぐために課税をなくした、なんて逸話があるほどだそうです。
現在ベラヴィスタが所有する畑は200ha。
フランチャコルタの全生産地2,800haのうち、
7%を占める最大規模の所有者です。
高級スパークリングワイン産地として知られるようになった今では、
フランチャコルタの畑を買うことは非常に困難だそうで、
黎明期によい畑を購入できたことが、ベラヴィスタの成功の秘訣のようです。
こうして初期に手に入れた自社畑のブドウ100%で
フランチャコルタを造るのがベラヴィスタのポリシー。
多くの生産者が買いブドウに頼るフランチャコルタにおいて、
大手生産者でこれを実践しているのはベラヴィスタだけ。
「フランチャコルタで一番コストがかかっているのがベラヴィスタ!」
とヴィタリアーノさん。
シャンパーニュの名門、ルイ・ロデレールで修行をしたという
チーフワインメーカーであるマッティア氏が言うには、
「シャンパーニュはセラーで造られるが、フランチャコルタは畑で造られる。」
とのこと。
冷涼な気候で完熟したブドウを安定的に収穫することが
困難なシャンパーニュ地方では、
大量のワインのストックをもち(リザーヴワイン)、
それらをブレンドすることが、安定した品質のシャンパーニュを造るカギとなります。
一方で、温暖な気候に恵まれているフランチャコルタでは
完熟したブドウができるのは当たり前。
いかにその良質なブドウの風味を生かしたスパークリングワインを造るか、
が成功のカギとなります。
ベラヴィスタでは、ぎりぎりまで完熟させたブドウを
400人もの人員を投入して一気に収穫。
通常1時間くらいで行うプレスを、4時間ほどかけてゆっくりソフトに行い
雑味のない果汁だけをしぼります。
こちらはスタンダード・キュヴェの「アルマ・グラン・キュヴェ」。
洋ナシ、白い花、バニラなどの複雑な香り。
泡はとてもクリーミー。
これまでは「ブリュット」でしたが
昨年「アルマ・グラン・キュヴェ」と大きくリニューアルしました。
リリースから約40年。
グラン・キュヴェに相応しい品質を備えたと判断され、
熟成期間は24ヶ月だったのを30ヶ月に伸ばし、
中身も一回り成長した新しいキュヴェです。
自社畑100%にこだわるベラヴィスタでは、
これ以上生産量やラインナップを増やすことは考えておらず、
これからは、一つ一つのキュヴェの品質を高めていくことに力を注いでいくそう。
その筆頭がこのアルマ・グラン・キュヴェ。
「アルマ・グラン・キュヴェはワイナリーの名刺とも言えるフラッグシップ。
このキュヴェの品質向上に力を入れることが今一番大切!」
ヴィタリアーノさんが熱く語ってくださいました。
ますます美味しくなるアルマ・グラン・キュヴェに期待してます!
▼会員様限定特別価格実施中 アルマ・グラン・キュヴェはこちら▼
http://www.enoteca.co.jp/item/detail/046123969300
フランチャコルタの老舗ワイナリー「ベラヴィスタ」より
輸出部長のヴィタリアーノ・ティリート氏と
アジア・パシフィック担当マネージャー のヴェラ・マリサーニ女史が来日。
ベラヴィスタの魅力について語ってくださいました。
↑
アジア・パシフィック担当マネージャー のヴェラ・マリサーニ女史
輸出部長のヴィタリアーノ・ティリート氏
ベラヴィスタは1977年、
建設会社を経営していたヴィットリオ・モレッティ氏が設立。
当時のクライアントをもてなすために、
趣味でフランチャコルタを造ったのが始まりだったそうです。
ところがその遊び半分の趣味は、
ある人物との運命的な出会いによって本気のビジネスに。
その人物が、伝説的なワインメーカーである
マッティア・ヴェッツィオーラ氏。
↑左 創始者にしてオーナーのヴィットリオ・モレッティ氏
右 チーフワインメーカーのマッティア・ヴェッツィオーラ氏
「最高のスパークリングワインを造る」
という明確なヴィジョンをもったモレッティ氏と、
「天賦の才能とテクニック」をもった、ヴィタリアーノさん曰く
「クレイジーガイ」のマッティア氏が出会ったことで、
ベラヴィスタが生まれました。
創業約40年。
モダンなパッケージデザインからも新興のワイナリーと思われそうですが
実はフランチャコルタにおいて、ベラヴィスタは老舗中の老舗。
今ではイタリア随一のスパークリングワイン銘醸地として
世界に知られるフランチャコルタ地方ですが、
1970年代初頭は、全く無名の産地で、ワイナリーはほとんどありませんでした。
そもそもフランチャコルタの地名が、「Tax Free」に由来しており
16世紀頃は、大変痩せた土地で定住する人が少なく、
王様が人口の流出を防ぐために課税をなくした、なんて逸話があるほどだそうです。
現在ベラヴィスタが所有する畑は200ha。
フランチャコルタの全生産地2,800haのうち、
7%を占める最大規模の所有者です。
高級スパークリングワイン産地として知られるようになった今では、
フランチャコルタの畑を買うことは非常に困難だそうで、
黎明期によい畑を購入できたことが、ベラヴィスタの成功の秘訣のようです。
こうして初期に手に入れた自社畑のブドウ100%で
フランチャコルタを造るのがベラヴィスタのポリシー。
多くの生産者が買いブドウに頼るフランチャコルタにおいて、
大手生産者でこれを実践しているのはベラヴィスタだけ。
「フランチャコルタで一番コストがかかっているのがベラヴィスタ!」
とヴィタリアーノさん。
シャンパーニュの名門、ルイ・ロデレールで修行をしたという
チーフワインメーカーであるマッティア氏が言うには、
「シャンパーニュはセラーで造られるが、フランチャコルタは畑で造られる。」
とのこと。
冷涼な気候で完熟したブドウを安定的に収穫することが
困難なシャンパーニュ地方では、
大量のワインのストックをもち(リザーヴワイン)、
それらをブレンドすることが、安定した品質のシャンパーニュを造るカギとなります。
一方で、温暖な気候に恵まれているフランチャコルタでは
完熟したブドウができるのは当たり前。
いかにその良質なブドウの風味を生かしたスパークリングワインを造るか、
が成功のカギとなります。
ベラヴィスタでは、ぎりぎりまで完熟させたブドウを
400人もの人員を投入して一気に収穫。
通常1時間くらいで行うプレスを、4時間ほどかけてゆっくりソフトに行い
雑味のない果汁だけをしぼります。
こちらはスタンダード・キュヴェの「アルマ・グラン・キュヴェ」。
洋ナシ、白い花、バニラなどの複雑な香り。
泡はとてもクリーミー。
これまでは「ブリュット」でしたが
昨年「アルマ・グラン・キュヴェ」と大きくリニューアルしました。
リリースから約40年。
グラン・キュヴェに相応しい品質を備えたと判断され、
熟成期間は24ヶ月だったのを30ヶ月に伸ばし、
中身も一回り成長した新しいキュヴェです。
自社畑100%にこだわるベラヴィスタでは、
これ以上生産量やラインナップを増やすことは考えておらず、
これからは、一つ一つのキュヴェの品質を高めていくことに力を注いでいくそう。
その筆頭がこのアルマ・グラン・キュヴェ。
「アルマ・グラン・キュヴェはワイナリーの名刺とも言えるフラッグシップ。
このキュヴェの品質向上に力を入れることが今一番大切!」
ヴィタリアーノさんが熱く語ってくださいました。
ますます美味しくなるアルマ・グラン・キュヴェに期待してます!
▼会員様限定特別価格実施中 アルマ・グラン・キュヴェはこちら▼
http://www.enoteca.co.jp/item/detail/046123969300
2016年7月4日月曜日
フランスの生産者がすすめる「寿司ワイン」と「刺身ワイン」
日本で夏に飲む白ワインと言えば「シャブリ」
という方が多いようですが、実は本場フランスで夏に飲む白ワインといえば
ロワールの「サンセール」というのをご存じですか?
何でも、パリでは夏になるとビストロでは
テーブルのほとんどがサンセールの白ワインになるとか。。
そんなサンセールの名手、パスカル・ジョリヴェより
先日、当主のパスカル・ジョリヴェさんが来日。
ロワールの白ワインの魅力を語ってくださいました。
↑いつもダンディなパスカル・ジョリヴェ氏
「和食に世界一合うのはシャブリじゃなくてサンセール!」と
自信たっぷりに話してくださいました。
最近はニューワールドの
ソーヴィニヨン・ブランも世界中でヒットしていますが
トロピカルフルーツなどの華やかなアロマが強すぎることも。
ロワールのソーヴィニヨン・ブランは
「どんなに飲んでも飲み疲れしないのが特徴」とパスカルさんが話すように、
爽やかなアロマとキレのあるミネラル、
フレッシュな酸があり、ついつい杯を重ねたくなる味わいが身上です。
サンセールとプイィ・フュメ、
どちらもロワール川を隔てて両岸にある
ソーヴィニヨン・ブランの銘醸地として知られていますが、
いまいちその違いがわからない、という方も多いのではないでしょうか。
そんな二つのワインの説明として興味深かったのが、
パスカルさんが「サンセール」と「プイィ・フュメ」がそれぞれ
「寿司に合うワインと、刺身に合うワイン」としておすすめしてくださったこと。
パスカル・ジョリヴェさんがおすすめする
寿司に合うワインは・・・
↓こちらの「サンセール」
サンセール / パスカル・ジョリヴェ
3,800 円 (4,104 円 税込)
ハーブや柑橘類の爽快なアロマとキレのある酸味が特徴のサンセール。
力強さが特徴のプイィ・フュメと比べると、より繊細で柔らかい印象です。
ドライでありながらも、ジューシーな果実味もしっかりとあり、
酢飯を使った寿司とは最高のマリアージュだそう。
寿司の中でも、特に白身魚やエビ、ウニなどの甲殻類との相性は抜群!
そして刺身に合うワインは・・・
↓こちらの「プイィ・フュメ」
プイィ・フュメ / パスカル・ジョリヴェ
3,800 円 (4,104 円 税込)
プイィ・フュメは、サンセールよりも
スモーキーな香りと後味にやや苦みを感じる力強い味わいが特徴。
パスカルさん曰く、サンセールがレモンなら
プイィ・フュメはグレープフルーツだそう。
そしてスモーキーな香りが特徴的なプイィ・フュメは
ワインには合わせにくいと言われる醤油との相性も抜群。
白身だけでなく赤身の魚とも好相性で
様々な刺身の盛り合わせにプイィ・フュメは最高だとか。
牡蠣などの貝類ともよく合いそうです。
実際に飲み比べてみると、その違いは歴然!
柑橘系のアロマが際立つ繊細なサンセールと
より力強くドライな印象のプイィ・フュメ。
どちらかというと、サンセールの方がやわらかく繊細な味わいで
生の魚介類はもちろん、砂糖や酢で調理した酢飯や
ダシを効かせた和食とも親和性がありそうです。
一方、力強いプイィ・フュメは、
魚介類の刺身はもちろん、鶏肉や豚肉と合せても◎。
独特のキレと苦みが、ついつい杯を重ねたくなる美味しさです。
「寿司に合うサンセール」と「刺身に合うプイィ・フュメ」。
ぜひ飲み比べで楽しんでみてはいかがでしょうか♪
という方が多いようですが、実は本場フランスで夏に飲む白ワインといえば
ロワールの「サンセール」というのをご存じですか?
何でも、パリでは夏になるとビストロでは
テーブルのほとんどがサンセールの白ワインになるとか。。
そんなサンセールの名手、パスカル・ジョリヴェより
先日、当主のパスカル・ジョリヴェさんが来日。
ロワールの白ワインの魅力を語ってくださいました。
↑いつもダンディなパスカル・ジョリヴェ氏
「和食に世界一合うのはシャブリじゃなくてサンセール!」と
自信たっぷりに話してくださいました。
最近はニューワールドの
ソーヴィニヨン・ブランも世界中でヒットしていますが
トロピカルフルーツなどの華やかなアロマが強すぎることも。
ロワールのソーヴィニヨン・ブランは
「どんなに飲んでも飲み疲れしないのが特徴」とパスカルさんが話すように、
爽やかなアロマとキレのあるミネラル、
フレッシュな酸があり、ついつい杯を重ねたくなる味わいが身上です。
サンセールとプイィ・フュメ、
どちらもロワール川を隔てて両岸にある
ソーヴィニヨン・ブランの銘醸地として知られていますが、
いまいちその違いがわからない、という方も多いのではないでしょうか。
そんな二つのワインの説明として興味深かったのが、
パスカルさんが「サンセール」と「プイィ・フュメ」がそれぞれ
「寿司に合うワインと、刺身に合うワイン」としておすすめしてくださったこと。
パスカル・ジョリヴェさんがおすすめする
寿司に合うワインは・・・
↓こちらの「サンセール」
サンセール / パスカル・ジョリヴェ
3,800 円 (4,104 円 税込)
ハーブや柑橘類の爽快なアロマとキレのある酸味が特徴のサンセール。
力強さが特徴のプイィ・フュメと比べると、より繊細で柔らかい印象です。
ドライでありながらも、ジューシーな果実味もしっかりとあり、
酢飯を使った寿司とは最高のマリアージュだそう。
寿司の中でも、特に白身魚やエビ、ウニなどの甲殻類との相性は抜群!
そして刺身に合うワインは・・・
↓こちらの「プイィ・フュメ」
プイィ・フュメ / パスカル・ジョリヴェ
3,800 円 (4,104 円 税込)
プイィ・フュメは、サンセールよりも
スモーキーな香りと後味にやや苦みを感じる力強い味わいが特徴。
パスカルさん曰く、サンセールがレモンなら
プイィ・フュメはグレープフルーツだそう。
そしてスモーキーな香りが特徴的なプイィ・フュメは
ワインには合わせにくいと言われる醤油との相性も抜群。
白身だけでなく赤身の魚とも好相性で
様々な刺身の盛り合わせにプイィ・フュメは最高だとか。
牡蠣などの貝類ともよく合いそうです。
実際に飲み比べてみると、その違いは歴然!
柑橘系のアロマが際立つ繊細なサンセールと
より力強くドライな印象のプイィ・フュメ。
どちらかというと、サンセールの方がやわらかく繊細な味わいで
生の魚介類はもちろん、砂糖や酢で調理した酢飯や
ダシを効かせた和食とも親和性がありそうです。
一方、力強いプイィ・フュメは、
魚介類の刺身はもちろん、鶏肉や豚肉と合せても◎。
独特のキレと苦みが、ついつい杯を重ねたくなる美味しさです。
「寿司に合うサンセール」と「刺身に合うプイィ・フュメ」。
ぜひ飲み比べで楽しんでみてはいかがでしょうか♪
2016年6月26日日曜日
“キング・オブ・ロゼ”ドメーヌ・オット★より待望の新商品登場!
先日、フランス・プロヴァンスの老舗ワイナリー、ドメーヌ・オット★から
セールス・ディレクターのクリストフ・ルナール氏が来日。
スタッフ向けセミナーが行われました。
↑オット★で働いて20年間というクリストフ・ルナールさん
ドメーヌ・オット★は、今からちょうど120年前
アルザス生まれのマルセル・オット氏が、
ワイン造りに最適な土地を探し求めて、
ようやく見つけたプロヴァンスの地ではじめたワイナリー。
以降、代々家族経営で優れたワインを造り続け、
2004年にはシャンパーニュの名門、ルイ・ロデレールとパートナーシップを結び、
現在は、四代目のクリスチャンとジャン・フランソワ・オット従兄弟が
ワイン造りを担っています。
↑クリスチャン&ジャン・フランソワ・オット従兄弟
今回は数あるラインナップの中でも、
新商品「バイ・オット」のお披露目ということで
バイ・オットの誕生した理由を教えてくださいました。
バイ・オットの説明の前に、彼らのトップ・キュヴェである
クール・ド・ゲランシリーズについて説明しなくてはなりません。
彼らが所有する3つの銘醸畑、
シャトー・ロマサン、クロ・ミレイユ、シャトー・ド・セル
それぞれで造られているトップキュヴェのロゼが
“キング・オブ・ロゼ”と呼ばれるこのクール・ド・グレンシリーズ。
2014年 バンドール・ロゼ・クール・ド・グレン・シャトー・ロマサン
4,700 円 (5,076 円 税込)
100%自社畑のブドウを女性達が手摘みで収穫、
(なぜ女性?と質問すると、「男性よりきっちりブドウの選別をやってくれるから!」だそう・・)
それらは、さらに3回もの選別を経てようやくプレスされます。
そしてここからがオット★のキングたる秘密。
ロゼワインの多くがセニエ法でピンクの色を抽出するのに対し
オット★では、軽くプレスするだけ。
つまり、白ワインと同じ方法で造られるのです。
これは、白ワイン造りで知られるアルザス出身の創業者
マルセル・オット氏が考え出した方法なのだとか。
そしてもう一つこだわりが。
ここでは、全量の60%だけしかプレスされません。
残りの40%は他のワイナリーに売ってしまうそうです。
こんな贅沢な製法を採用しているのは、プロヴァンスでオット★だけだとか。
1番搾りの、さらに60%しか使わない、非常に贅沢な製法だからこそ
キング・オブ・ロゼと呼ばれる品質を保てるのですね。
最後に、別々に仕込まれた20ものキュヴェをブラインドでテイスティングして
トップキュヴェのブレンドを決定します。
ここでもさらに選別が行われ、最終的に使用されるのは全体の70~80%だけ。
実はこのブラインドテイスティングには、オット兄弟のほか、
天才醸造家と呼ばれるルイ・ロデレールのチーフワインメーカー
ジャン・バティスト・レカイヨン氏も毎年参加し、キュヴェを吟味するそうです。
↑ルイ・ロデレールのチーフワインメーカー、ジャン・バティスト・レカイヨン氏
そしてこちらがすでに世界で大ヒットしているという待望の新作「バイ・オット」
2015年 バイ・オット・ロゼ
3,000 円 (3,240 円 税込)
トップキュヴェの最終ブレンドでセレクトされなかった20~30%のキュヴェ、
そしてシャトー・ド・セルに新たに購入した自社畑のブドウが50%。
さらにブラインドテイスティングを経て買い付けたジュース
(といっても必ず古い付き合いのある生産者だけからしか買わないそうです)
を使って仕込んだワインが50%使用されています。
プロヴァンスには400近くのワイナリーがありますが、
そのほとんどはブドウを栽培して売る小規模生産者。
大手ワイナリーは24ほどで、こうした小規模生産者から買い付けることが多いそうです。
広い自社畑から生まれる高品質なワインが、オット★の名声を高めました。
実はオット★では、昨年シャトー・ド・セルに新しいワイナリーを新設し
これまで以上に多くのキュヴェを自分たちで仕込むことができるようになったそうです。
だからこそ、オットの名前を冠した
セカンドワイン的キュヴェの発売を決意したのだとか。
2015年のバイ・オット・ロゼはとても淡いサーモンピンク色。
香りはとてもふくよかで、赤いチェリー、洋ナシ、白い花、蜜といった
可憐なアロマがグラスに広がります。
とても繊細でありながら上質なロゼらしい複雑味が感じられ、
キング・オブ・ロゼのエッセンスを存分に感じることができます。
クリストフ・ルナールさん曰く
「これはリラックスタイムで飲むワインだよ!」
トップキュヴェのクール・ド・グレンは特別な日に飲みたいロゼですが、
このバイ・オットなら、しっかり冷やして休日のランチに気軽に楽しめそうです♪
セールス・ディレクターのクリストフ・ルナール氏が来日。
スタッフ向けセミナーが行われました。
↑オット★で働いて20年間というクリストフ・ルナールさん
ドメーヌ・オット★は、今からちょうど120年前
アルザス生まれのマルセル・オット氏が、
ワイン造りに最適な土地を探し求めて、
ようやく見つけたプロヴァンスの地ではじめたワイナリー。
以降、代々家族経営で優れたワインを造り続け、
2004年にはシャンパーニュの名門、ルイ・ロデレールとパートナーシップを結び、
現在は、四代目のクリスチャンとジャン・フランソワ・オット従兄弟が
ワイン造りを担っています。
↑クリスチャン&ジャン・フランソワ・オット従兄弟
今回は数あるラインナップの中でも、
新商品「バイ・オット」のお披露目ということで
バイ・オットの誕生した理由を教えてくださいました。
バイ・オットの説明の前に、彼らのトップ・キュヴェである
クール・ド・ゲランシリーズについて説明しなくてはなりません。
彼らが所有する3つの銘醸畑、
シャトー・ロマサン、クロ・ミレイユ、シャトー・ド・セル
それぞれで造られているトップキュヴェのロゼが
“キング・オブ・ロゼ”と呼ばれるこのクール・ド・グレンシリーズ。
2014年 バンドール・ロゼ・クール・ド・グレン・シャトー・ロマサン
4,700 円 (5,076 円 税込)
100%自社畑のブドウを女性達が手摘みで収穫、
(なぜ女性?と質問すると、「男性よりきっちりブドウの選別をやってくれるから!」だそう・・)
それらは、さらに3回もの選別を経てようやくプレスされます。
そしてここからがオット★のキングたる秘密。
ロゼワインの多くがセニエ法でピンクの色を抽出するのに対し
オット★では、軽くプレスするだけ。
つまり、白ワインと同じ方法で造られるのです。
これは、白ワイン造りで知られるアルザス出身の創業者
マルセル・オット氏が考え出した方法なのだとか。
そしてもう一つこだわりが。
ここでは、全量の60%だけしかプレスされません。
残りの40%は他のワイナリーに売ってしまうそうです。
こんな贅沢な製法を採用しているのは、プロヴァンスでオット★だけだとか。
1番搾りの、さらに60%しか使わない、非常に贅沢な製法だからこそ
キング・オブ・ロゼと呼ばれる品質を保てるのですね。
最後に、別々に仕込まれた20ものキュヴェをブラインドでテイスティングして
トップキュヴェのブレンドを決定します。
ここでもさらに選別が行われ、最終的に使用されるのは全体の70~80%だけ。
実はこのブラインドテイスティングには、オット兄弟のほか、
天才醸造家と呼ばれるルイ・ロデレールのチーフワインメーカー
ジャン・バティスト・レカイヨン氏も毎年参加し、キュヴェを吟味するそうです。
↑ルイ・ロデレールのチーフワインメーカー、ジャン・バティスト・レカイヨン氏
そしてこちらがすでに世界で大ヒットしているという待望の新作「バイ・オット」
2015年 バイ・オット・ロゼ
3,000 円 (3,240 円 税込)
トップキュヴェの最終ブレンドでセレクトされなかった20~30%のキュヴェ、
そしてシャトー・ド・セルに新たに購入した自社畑のブドウが50%。
さらにブラインドテイスティングを経て買い付けたジュース
(といっても必ず古い付き合いのある生産者だけからしか買わないそうです)
を使って仕込んだワインが50%使用されています。
プロヴァンスには400近くのワイナリーがありますが、
そのほとんどはブドウを栽培して売る小規模生産者。
大手ワイナリーは24ほどで、こうした小規模生産者から買い付けることが多いそうです。
広い自社畑から生まれる高品質なワインが、オット★の名声を高めました。
実はオット★では、昨年シャトー・ド・セルに新しいワイナリーを新設し
これまで以上に多くのキュヴェを自分たちで仕込むことができるようになったそうです。
だからこそ、オットの名前を冠した
セカンドワイン的キュヴェの発売を決意したのだとか。
2015年のバイ・オット・ロゼはとても淡いサーモンピンク色。
香りはとてもふくよかで、赤いチェリー、洋ナシ、白い花、蜜といった
可憐なアロマがグラスに広がります。
とても繊細でありながら上質なロゼらしい複雑味が感じられ、
キング・オブ・ロゼのエッセンスを存分に感じることができます。
クリストフ・ルナールさん曰く
「これはリラックスタイムで飲むワインだよ!」
トップキュヴェのクール・ド・グレンは特別な日に飲みたいロゼですが、
このバイ・オットなら、しっかり冷やして休日のランチに気軽に楽しめそうです♪
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