2015年11月5日木曜日

シャンパーニュ ルイ・ロデレールより副社長ミッシェル・ジャノー氏が来日!

先日、シャンパーニュメゾン、ルイ・ロデレールより
副社長のミッシェル・ジャノー氏が来日。
ショップでのイベントに加え、スタッフ向けのセミナーが行われました。




















↑いつもダンディなミッシェル・ジャノー氏。

ジャノー氏は、パリ大学で法律と経済の博士号を取得、
法律の助教授としてキャリアを始め、
その後、父親の経営するジャノー・アルマニャックの輸出部長として参画。
また、シーグラム社に買収されるまでコニャック大手のマーテルで会長を務め、
1999年よりルイ・ロデレール社に参画。
2001年からは副社長として渉外・広報を担当する。
2008年、レジオン・ドヌール勲章(シュヴァリエ)を受章。

とつらつらと書くととても華々しい経歴!
現在は特にマーケティングを中心に担当されているそうです。

ルイ・ロデレールのシャンパーニュ4種を試飲しながらお話を伺いました。
















ルイ・ロデレールは18世紀に創業し、
来年でちょうど240周年を迎えるという老舗メゾンで、
その間、ずっと家族経営を守り続けている稀有な造り手でもあります。

今回試飲した中でも特に印象的だったワインをご紹介します。
まずはこちらのブリュット・ヴィンテージ・ロゼ 2010年。


















ブリュット・ヴィンテージ・ロゼ 2010年 / ルイ・ロデレール
10,000円(10,800円 税込)

こちらのロゼの特徴は何と言っても
その淡く美しいサーモンピンク色の色合いと、
華やかだけでなく繊細かつ芳醇な香りにあります。
その独特の風味を生み出すのが、その製法。

多くのシャンパーニュメゾンが、通常のシャンパーニュに
赤ワインをブレンドすることでロゼシャンパーニュを造るのに対し、
ルイ・ロデレールでは、ピノ・ノワールをスキンコンタクトさせることで
この淡い独特の色合いを生み出します。

この製法は、色の抽出のタイミングが難しいのですが
やはり繊細な風味とコクは、スキンコンタクトならでは。
ジャノー氏も、

「特別な時に飲みたいのは、この製法で造られたロゼシャンパーニュ。
 恋人同士で飲むロマンティックな夜のシャンパーニュはこれ!」と力説していました。

赤系果実の華やかなアロマに
ほんのりとエキゾチックやチョコのアロマ。
複雑で芳醇な香りとコクはさすが!
とっておきのディナーに開けたい1本です♪


















クリスタル 2007年 / ルイ・ロデレール
28,000円(30,240円 税込)

そして、ロデレールが誇るプレスティージュ・キュヴェ
クリスタル。

ジャノー氏曰く

「これほどまでに余韻・波長のあるシャンパーニュはクリスタルだけ。」

とのこと。

何でも、社長、醸造責任者を含む数十人で、
他のメゾンのプレスティージュ・キュヴェとクリスタルを
ブラインドでテイスティングしたところ、ほぼ全員が
「これがクリスタルだ。」と銘柄を的中させたそうです。

樽の風味が強かったりと「醸造」による個性が強い
プレスティージュ・キュヴェも多い中、クリスタルの特徴は
「ブドウの良さがストレートに表現されている」点にあるそうです。

なるほど、ファーストインパクトは強くないですが、
非常に繊細できれいな余韻が長く長く続きます。

また、ルイ・ロデレール社が他の大手メゾンと異なる
もう一つの取り組みが「ビオディナミ」。
小規模生産者でビオディナミを取り入れている造り手は多いですが
大手のメゾンで取り組んでいるのは、ロデレールくらいではないでしょうか。














ビオディナミを取り入れることによって、
ブドウが「聞き分けの良い子供のように落ち着いてきた」そうです。

現在、クリスタルに使われるピノ・ノワールは100%ビオディナミ。
シャルドネはまだ100%ではありませんが、3年後には全てビオディナミになるそうです。


家族経営の老舗メゾンというと、
保守的なイメージがありますが、ルイ・ロデレール社は、
フィリップ・スタルクと共同で開発した「ブリュット・ナチュール」や
ビオディナミ栽培のように、他メゾンと比べてもかなり先鋭的な取り組みをしています。
しかも、それがコンセプト先行ではなく「品質重視」である点が
世界でも高く評価されている所以なのではないでしょうか。




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