2015年7月14日火曜日

100年以上の歴史を誇るポートの老舗ファミリーが来日!

ポートワインの先駆者、ラモス・ピント社より、
オーナー・ファミリー5世代目、ホルノ・ロサス氏が来日。
スタッフ向けにセミナーが開かれました。






















創業者のひ孫にあたるホルノ・ロサス氏

ラモス・ピント社は、1880年にアドリアーノ・ラモス・ピント氏の手によって
ポルトガル南部ドウロ地方、ヴィーニャ・ノヴァ・デ・ガイヤに設立。
その品質の高さにより、1898年にはポルトガルのカルロス国王の
王室御用達の特権を得るまでに信用を確立しました。

1990年にはシャンパーニュのルイ・ロデレールグループの傘下に入りましたが
ワイン造りについては、創業以来100年に渡り家族経営を続け、
数十年~100年もの熟成に耐え得ると言われるポートワインの
伝統を守り続けています。











↑伝統的な段々畑が広がる美しいワイナリー

ラモス・ピントは4つの畑(畑=Quinta)を所有しており、
中でもキンタ・ド・ボム・レテイロという畑はドウロ地方で最も古いブドウ畑で、
300年以上も前に石段が積まれた段々畑です。

この畑は急斜面のため、機械が入ることが出来ず全てが手作業。
ここでは、20年もののポートワイン用のブドウが植えられており、
フィロキセラ禍以前の非常に貴重な樹だそうです。

ポートワインは、アルコール発酵中にブランデーを加え、酵母の働きを止め、
独特の甘みとコクを出すポルトガル発祥の酒精強化ワイン。
河口の都市「ポルト」から出荷されたため、「ポートワイン」と呼ばれるようになりました。

実は原料となるワインはもちろん、
発酵中に加えるブランデーも全体量の20%を占めており、味わいに大きく影響します。

ラモス・ピント社では、このブランデーに相当なこだわりがあり、
毎年フランスでコニャック、アルマニャックなど30種類近くテイスティングし、
(時にはイタリアのグラッパを選ぶことも!)
ブランデーの産地にはこだわらず「ロマンティックで味わいにマッチするもの」を
選んでブレンドしているそうです。選定の基準がとてもユニークですね。



 ↑イタリア人のルネ・ヴィンセントが描いた作品


また、ラモス・ピントといえば、芸術的なラベルにファンが多いワイナリー。
それもそのはず、社内には美術館があり、
数々のアートコレクションを所蔵していることでも知られています。
それらアート作品をワインのラベルに使用することで

芸術・文化的な販促活動に取り組んでいるのです。

お待ちかねのテイスティングでは、
2015年度のサクラアワードにてゴールドを受賞した
「キンタ・ド・ボム・レティロ・ポート・20イヤーズ」をテイスティング。
20年物と表記していますが、平均年数を記載しており、実際には22年物。

フレッシュさを出す為に、
あえて10年よりも若いヴィンテージもブレンドしているのだそうです。

色は透明感のある赤みを帯びた茶褐色。
爽やかな柑橘類、ドライフルーツ、カカオの香りを感じ、
口に含むとクルミやアーモンドの香りが広がります。
口当たりはまろやかでしっかりと甘さがあるものの、複雑でキレも良く、
あまりの美味しさに、会場からはため息が漏れてしまうほど!








ポートワインの楽しみ方としては、アペリティフや食後酒として、
チーズやデザートやシガーと合わせるのがおすすめだそうです。
特にチーズは脂肪分が多いため、スティルワインより
ポートのようにしっかりとアルコール分がある飲み物の方が合うとか。

ポートの中でもルビーポートにはチョコレートのニュアンスもあり、
フォンダンショコラと合わせると格別だそうです!
是非試してみたい組み合わせですね。

ルビーとホワイトの中間ともいえるトゥニーは、
赤身肉やブルーチーズ、クレームブリュレとのマリアージュも楽しめるそうです。

ポートをより美味しく楽しむおすすめのポイントは、しっかりと冷やすこと。
ホルノさんは、シャンパーニュくらい冷やして飲むのがお好みだとか。

食後の楽しい会話をさらに引き立ててくれること間違いなしのポートワイン。
まだ召し上がったことのない方も、ぜひ一度お試しください♪



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