ボルドーの格付け第1級シャトー、マルゴーより
アンバサダーを務めるティボー・ポンタリエ氏が来日。
先週、ワインショップエノテカ広尾本店で行われた
テイスティングの模様をお伝えします。
ティボー氏は、今年春に逝去された前支配人、ポール・ポンタリエ氏のご子息。
以前より香港に住んでシャトー・マルゴーのアンバサダーを務めていましたが
ポール氏が亡くなられてからは、ボルドーとアジアを行き来しているそうです。
↑ティボー・ポンタリエ氏。若干30歳という若きアンバサダーです。
今回テイスティングしたのはこちらの6種類↓
まず、ウェルカムワインとして供されたのは、
シャトー・マルゴーが造る唯一の白ワイン、パヴィヨン・ブラン・デュ・シャトー・マルゴー。
ソーヴィニヨン・ブラン100%で仕立てられる珍しい1本です。
「世界中には、ロワールやチリ、ニュージーランドといった
ソーヴィニヨン・ブランの銘醸地がたくさんあるけれど、
ボルドーのソーヴィニヨン・ブランは本当にユニーク!」
とティボー氏。
この白ワインの歴史は大変古く、
19世紀には「ソーヴィニヨン・ブランの白ワイン」として販売されていたとか。
本国フランスと日本で大変人気があるというパヴィヨン・ブラン。
生産量は約12,000本と、赤ワインの1/10に満たない希少さ。
アプリコットなど核系フルーツの熟した香りに、
塩味すら感じる強いミネラル。とてもリッチで驚くほど奥行きのある味わい。
ティボー氏曰く、この日テイスティングした2010年は、向こう30年の熟成が可能とのこと。
そのとてつもない余韻の長さに、
ボルドー・ブランを代表する1本であると改めて確信しました。
続いて、サードの「マルゴー・デュ・シャトー・マルゴー」
「パヴィヨン・ルージュ・デュ・シャトー・マルゴー」
最後に「シャトー・マルゴー」が登場しました。
注目は2004年のシャトー・マルゴー。
ティボー氏曰く、
「良年と言われる2003年、2005年に隠れているけれど、
今飲んで美味しい、非常に喜びを与えてくれるヴィンテージ。」
シャトー・マルゴーに特徴的なフローラルの香りに加え、
カシスやブルーベリーなどの果実、チョコレートの香り。
口当たりは柔らかく、フィネスが感じられる上品な余韻が印象的です。
2015年にはセラーをリニューアルしたシャトー・マルゴ―。
区画別の醸造に対応する小型発酵槽をはじめ、
最新設備を完備したセラーに生まれ変わりました。
小型発酵槽の充実によって、精度の高い醸造、アッサンブラージュが可能になったそうです。
今回、ティボー氏がシャトー・マルゴーについて語っていた中で
特に印象的だったエピソードが、サードワインに関するもの。
2012年にリリースされ、瞬く間に市場を席巻したサードワイン
「マルゴー・デュ・シャトー・マルゴー」。
実は1999年から造っていましたが、正式にリリースしたのは12年後である2012年だったそう。
さらには、マルゴー・デュ・シャトー・マルゴーの品質を保つために
ひっそりと“フォース・ワイン”まで造っているそうです。
最高の品質を保つためには一切の妥協をしない
シャトー・マルゴーの姿勢が感じられるエピソードでした。
シャトー・マルゴーは、2015年の「ワイン・オブ・ザ・ヴィンテージ」に選出。
これは、高級ワインの取引サイトLiv-exのメンバー440社が評価したもので、
シャトー・マルゴーは過半数を獲得するという圧倒的なトップだったとか。
ますます輝きを増すシャトー・マルゴーから目が離せません。
▼今回の来日に合わせて、シャトー蔵出しバックヴィンテージが勢揃い▼
シャトー・マルゴーの特集はこちら↓
http://www.enoteca.co.jp/item/list?_label=MR
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