先日、ワインショップ・エノテカ 銀座店 カフェ&バー エノテカ・ミレにて、
ワンジャーナリストの山本昭彦さん著
『50語でわかる! 最初で最後のシャンパン入門』の刊行に合わせた
スペシャルトーク&テイスティングイベントが開催されました。
山本さんのトークのお相手は、長年のご友人である
ワインコーディネーターの山田久扇子(くみこ)さん。
著書内の“死ぬまでに飲みたい50本のシャンパン”で紹介された
シャンパーニュ5種類を順番に味わいながらトークがスタートしました。
↑山本昭彦さんと山田久扇子さん
「現地を実際に歩いて聞いた栽培や醸造の話に加え、
それぞれのメゾンにどういう動きがあるのかお話していきたいと思います」
との言葉どおり、生産者に直接取材し、
数々のシャンパーニュを飲んでこられた山本さんならではの
エピソードが次々に飛び出しました。
中でもルイ・ロデレール クリスタルについて山本さんは、
“欠点の見当たらないシャンパーニュ”と絶賛!
クリスタル2006を飲みながら特に詳しくお話いただいたのは、
ルイ・ロデレールの醸造責任者、ジャン・バティスト・レカイヨン氏について。
↑ルイ・ロデレールの醸造責任者、ジャン・バティスト・レカイヨン氏
山本さん曰く、“真剣なワインメーカー”であるレカイヨン氏は、
1989年にモンペリエの国立農学校を栽培と醸造どちらの分野も主席で卒業。
そんな才能溢れるレカイヨンさんに目を付けたのが
当時のロデレール社長ジャン・クロード・ルゾー氏。
早速彼を醸造担当として抜擢し、ロデレールに入社となりました。
レカイヨン氏は1999年から責任者となり、栽培と醸造の両方を統括していますが、
「栽培と醸造はまったく異なる仕事で、両方見るのはとても大変。
これが彼のすごいところ。」
「ロデレールのワインの完成度の高さは彼によるところが大きい。」
また、
「現在ロデレールの畑は、ほとんどビオディナミとビオロジックで、
2020年までに完全にビオディナミに移行するそうです。
雨が多いシャンパーニュの地で、ビオディナミをやるのは大変。
これはロデレールがほとんど自社畑(70%)であることからできることなんです。」
と、同社の最新の取り組みについても語っていただきました。
山本さんと山田さんのわかりやすく興味深いお話に、
会場からはときどき笑いを呼びながら、
皆様シャンパーニュをじっくりと味わっていらっしゃいました。
ちなみに会の終盤、お客様からの質問
“山本さんが今までで一番感動したシャンパーニュは?”
に対する答えは「クリスタル1996年」!
レカイヨン氏は
「クリスタルは20年は寝かせて飲んでほしい。置いておくとまた素晴らしい」
と熟成をおすすめしているとのこと。
山本さんの膨大なシャンパーニュの知識を惜しみなく披露いただきながら、
おすすめのシャンパーニュを味わう、大変充実したひとときとなりました。
著書『50語でわかる! 最初で最後のシャンパン入門』には、
山本さんご自身が身体を使って集めたシャンパーニュ情報が満載です。
知っていて得をする豆知識もたくさんあり、初心者~上級者の方に広くおすすめできます。
これから、シャンパーニュを楽しむ機会が増える季節を迎える前に
是非一度読んでみてはいかがでしょうか(^^)
『50語でわかる! 最初で最後のシャンパン入門』(講談社)
著:山本 昭彦 定価:1200円+税
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