2014年12月2日火曜日

ジャンテ・パンショより、シャイな三代目ファビアン・ジャンテ氏来日

ブルゴーニュ・ジュヴレ・シャンベルタンのジャンテ・パンショより、
次期当主である3代目のファビアン・ジャンテ氏が
新ヴィンテージ2012年のプロモーションと、
ロワールのアルフォンス・メロとの共同プロジェクト「ペニタン」
お披露目のために来日しました。

ドメーヌ・ジャンテ・パンショは1954年に先代のエドモン・ド・ジャンテ氏が設立したドメーヌ。
最初はたった1ヘクタールの畑から始まり、
1978年にエドモン氏の息子である現当主、ヴァンサン・ジャンテ氏が継ぎ、
ジュヴレ・シャンベルタン、シャンボール・ミュジニーに畑を拡大。
現在は25ヘクタールを所有するまでになりました。














↑3世代でワインを造り続けるジャンテ・ファミリー

そのワインはどのアペラシオンを飲んでも
「ジャンテ・パンショのワインだ!」とわかるような明確な個性が特徴。
凝縮したみずみずしい果実味に定評があります。

ファビアン氏曰く、ドメーヌではやはり
「果実の味わいが主体のワインを目指している。」とのこと。
その為にはブドウの質が最も重要となるため、
8割の時間を畑で過ごし、畑仕事に時間を費やしているそうです。

そしてもう一つのこだわりが、収穫後の選果の厳しさ。
なんと選果台に4つの段階を設けて、厳しくブドウをチェックしているそうです。
「これほどまでに厳しく選果をしているドメーヌは、
ブルゴーニュ中探してもそうそういないよ!」
とは、ディーヴァ・ブルゴーニュのポール・バラン氏のコメント。

こうして最高の状態のブドウだけを使って造るからこそ、
純粋で綺麗な果実味が生まれるのですね。












ジャンテ・パンショでは今年ワイナリーを改装し
一次発酵を行うタンクもコンクリートから全て木樽に刷新したそうです。
木樽は、コンクリートと比べて自然な味わいが生まれ、
ヴィンテージの個性に自分達らしさを加えることができるのが特徴で、
その為にコストをかけて木樽発酵に切り替えたそうです。


そして、ジャンテ・パンショにおける今年一大ニュース!
それは、ロワール指折りの生産者、アルフォンス・メロと
共同で造ったワイン、「ペニタン」のリリースです。
















アルフォンス・メロ氏とヴァンサン・ジャンテ氏は友人同士で
「一緒にワインを造らないか?」というアルフォンス・メロからの呼びかけで
このプロジェクトが始まったそうです。ブドウは完全にビオディナミ。
「ペニタン=ペニシェント(辛い)の造語」という名前の由来は、
そのワインが造られる土地が、住む人もおらず非常に不便な場所にあり
そこに行くのが罰ゲームのようだった、という自虐的なユーモアがこめられています。

白はアルフォンス・メロが、赤はジャンテ・パンショが手掛けるというだけあって
それぞれの特徴が出ており、共作の面白さを感じることができます。






















↑ファビアン・ジャンテ氏 とってもシャイです。

ファビアン氏は若干28歳という若さながら
18歳の時からワイナリーで働き始めたという経験の持ち主。
自らの意思でボルドーの大手シャトーを選び、
2年間の修行を積んでドメーヌに戻ってきました。

「ワイナリーを継ぐことに迷いはなかったのですか?」
との質問に対しては、「全くなかった。小さいころから、
自分はワイン造りに関わることになると当然のように思っていた。」
との答え。

そして最後に、3代目としての野望を伺うと、

「ない。畑を増やす予定はないし、大きな改革をする予定もない。
 ただ、尊敬している父親からは、いつ飲んでもおいしい、
 喜びのあるワインを造るように、と言われている。
 それを守りながら、よりよいワインを造りたい。」

と、小さな声で、でも迷うことなく答えてくれたファビアン氏。

シャイだけど実直な人柄が十分に伝わってきました。
これならドメーヌの将来も安泰ですね。

▼ジャンテ・パンショのワインはコチラ▼
http://www.enoteca.co.jp/item/list?_producer=265

▼ペニタンのワインはコチラ▼
http://www.enoteca.co.jp/item/list?_label=VM





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