2015年8月19日水曜日

ル・モンド紙が絶賛するワインのコミック・エッセイ『じいちゃんが語るワインの話』

本日はとっておきのワイン本をご紹介します♪

それがこちら。




















『じいちゃんが語るワインの話 ブドウの年代記』
/フレッド・ベルナール 田中裕子訳
株式会社エクスナレッジ 本体 1,900円


「―グラスの中には、人生そのものが入っているんだ―」

という何とも魅力的な帯が付けられた本書。

「コミック・エッセイ」として紹介されているように
漫画とエッセイが交互に挿入された、ユニークな形態の本です。

その内容は、
「ブルゴーニュ地方のワイン醸造家の長男として生まれながら家を継がなかった著者が
ワイン造りをしていた90歳になる祖父から、ワインに関するよもやま話を聞き書きする」
というもの。


















本書の魅力はなんといっても、著書の祖父である90歳の「じいちゃん」!
いつもひょうひょうとしていながら、ワインを愛する情熱は並々ならぬものがあります。

そんなじいちゃんが食事中に喉を詰まらせてむせた時に、家族が水を飲ませたところ

「死にかかってるってときに なんで水なんか飲ませる!!
 いいか どうせ死ぬならワインじゃ ワインを口に入れて死ぬ!
 よーく覚えとけ!」

と言って家族に呆れられたエピソードがあるほど。

「ワインは人類が作ったもっとも素晴らしい飲み物だ 
 だがみんなあれこれ余計なことを言い過ぎる」

スノッブな批評家が大嫌いなじいちゃんは、
頭ではなく、身体の芯からからワインを愛しているようです。

ブルゴーニュ地方のワイン造りや、ヴィニュロン達の日常。
そして第二次世界大戦中にドイツに占領されていた時のエピソード。
90歳のじいちゃんの語りを通して、ワインにまつわる様々な様々な話が
とっても味のあるイラストや地図を通じて語られます。

まさに人生と結びついたワインの話。
フランス人の醸造家一家の著者だからこそ描けた物語です。

読んだ後はなんだか温かい気分になって、家族とワインを囲みたい気分に・・・。
じいちゃんは、人生で死ぬまでに飲めるワインは「ざっと4万本」(!)と計算していましたが、
そんな90歳のじいちゃんのワインへの愛を目の当たりにすると
自分はまだまだ!などと思ってしまいます。

そうそう、このじいちゃんのワイナリー、エノテカでもお馴染みの、
クレマン・ド・ブルゴーニュの名門「パリゴ・エ・リシャール」でした。
パリゴファンの方も、是非読んでみてください♪

▼パリゴ・エ・リシャール▼
http://www.enoteca.co.jp/item/list?_producer=253








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