2014年9月27日土曜日

ピエモンテ気鋭のワイナリー、エルヴィオ・コーニョ。

先日、ピエモンテのワイナリー、
エルヴィオ・コーニョより、オーナー兼ワインメーカーのヴァルテール・フィッソーレ氏が来日し、
スタッフ向けのセミナーがありました。






















エルヴィオ・コーニョは、1990年に、
エルヴィオ・コーニョ氏によって設立されたワイナリー。

コーニョ氏は、バローロのトップ生産者
「ジャコモ・コンテルノ」、「ブルーノ・ジャコーザ」等と並び評される
「マルカリーニ」で醸造を担当してきた人物で、
バローロにブドウ畑を購入し、ワイン造りを始めました。

現在はコーニョ氏の娘婿であるヴァルテール氏が
ワインの醸造の指揮をとっています。
















↑奥さんのナディアさん、1人娘のエレーナさんも醸造に加わっています。

エルヴィオ・コーニョの畑は、
バローロの中でも最南端に位置する場所にあります。
麓まで広がる11ヘクタールの美しいブドウ畑は、
その絵画のような景観の美しさから「ペトロキーノ=青い麓」
という特別な名前が与えられているほどです。

緩やかな斜面に沿って畑の上に見えるのは、
ユネスコの文化遺産にも指定されている、300年以上前に建てられた歴史ある建物。
コーニョはその建物を少しずつ改修しながら、
ワイナリーとして、今も3世代で大切に使用しています。
















コーニョのワインを一言で表すと、
最新技術と伝統的製法を駆使してネッビオーロの魅力を表現した、美しい古典派バローロ。
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その味わいは、3世代で手入れをしながら大切に受け継いでいる
ワイナリーと周りの景観そのもののようです。

ヴァルテール氏がワイン造りにおいて一番こだわっているのが、

●伝統とテロワールを尊重すること。
●バランスとリッチネスを重視し、エレガンスを大切にすること。

バローロに使用するブドウ、ネッビオーロ種は酸化しやすい性質をもっているため、
酸化しないように細心の注意を払う必要があり、
そのためには、発酵の温度が非常に重要となります。
コーニョでは、温度管理が容易なステンレスタンクを用いることによって、
「クリーンかつ繊細」な果実味をワインに与えます。

一方で、熟成は伝統的なスロヴェニア産の大樽を使って2年行い、
ブドウ本来のみずみずしい果実味を生かしつつも、
伝統的なバローロらしい独特の香りをまとった、風味豊かなワインに仕上げます。

ヴァルテール氏が、
「伝統的なバローロを造るためには、ブドウを丁寧に醸造する必要がある。」
と語る通り、繊細なブドウと言われるネッビオーロを丁寧に仕込むことで、
透明感溢れる美しいバローロを生み出すことに成功しているのです。

テイスティングした中でも特に印象に残ったワインをご紹介いたします。























バルベーラ・ダルバ・ブリッコ・デイ・メルリ 3,800円(4,104円 税込)
http://www.enoteca.co.jp/item/detail/0449087313B1

バルベラと言えば、安いワインのイメージもありますが、
ピエモンテでは、地元の人達に大切にされているブドウだそうで、
完熟したバルベラで造られたワインの味わいは別格です。

こちらも、日照量に細心の注意を払って造られただけあり、
濃厚なチェリー、プラムといったフルーツの香り、
すみれ、なめし皮やスパイスのような複雑味のある風味が混じります。
口当たりはシルキーで、華やかな香りとあいまって非常にゴージャスな印象。
トリュフのクリームパスタなど、クリーム系の食事と合わせるのが
バルティオーレ氏のおすすめです。























バローロ・カッシーナ・ヌオーヴァ 6,000円(6,480円)
http://www.enoteca.co.jp/item/detail/0449087213A9


「カッシーナ・ヌオーヴァ=新しい農家」という名前のバローロ。
こちらは、ヴァルテール氏曰く、「若い世代のためにつくったバローロ」。
20年以上熟成させないと飲めない、そんなイメージのあるバローロですが、
こちらは今飲んでも十分に美味しいのが特徴です。
温度管理されたステンレスで発酵させたワインは、大樽で2年間熟成。

華やかな花束、プラムやチェリーの瑞々しい香り。
味わいには石灰質土壌由来のミネラル分を感じながら、
口当たりはどこまでもシルキーで、たっぷりの果実味が広がります。
初心者にはとっつきにくい印象のあるバローロですが、
これは素直に「美味しい!」と思える味わいに、スタッフ一同驚きました。

しかも価格は6,000円。ちょっと贅沢なディナーにいかがでしょうか?
抜栓は飲む1時間前くらいにしておくと、より華やかな香りが楽しめそうです。


比較的新しいワイナリーながら、
すでに『ワイン&スピリッツ』が選ぶ「ワイナリー・オブ・ザ・イヤー」に3度も選ばれ、
ロバート・パーカー氏にも「ピエモンテで最も素晴らしいワイナリーの一つ」と絶賛され
気鋭のワイナリーとしてその地位を確立しているエルヴィオ・コーニョ。

さらに最近では、1人娘のエレーナさんも醸造に加わっているとのこと。
これからもますます目が離せません!








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