2016年6月19日日曜日

酒歴70年!日本ワイン界の大御所が書く「快楽ワイン道」

本日は、つい先月、
日本ワイン界の長老、山本博さんが満を持して出版された本
「快楽ワイン道」をご紹介します。

























快楽ワイン道 / 山本博
講談社 定価 本体1,300円(税別)


~著者略歴~ 
1931年横浜市まれ。現役弁護士にして、日本ワイン界の大御所。
ワインに興味を持ったのは1940年代後半。69年に念願の渡仏を果たす。
以来、世界各地のワイナリーを訪ね、
英仏で出版されているワイン飲みにとっての「必読ワイン書」を多数翻訳。
日本におけるワイン知識の普及に大きな役割を果たした。
日本輸入ワイン協会会長。日本ワインを愛する会会長。
著書に『ワインの女王』『日本のワイン』(ともに早川書房)
『シャンパン物語』(柴田書店)『ワインの歴史』(河出書房新社)、
訳書に『新フランスワイン』(柴田書店)『ワインの王様』(早川書房)
『ブルゴーニュワイン』(河出書房新社)など多数。
※講談社HPより


日本ワイン界の重鎮ともいえる山本氏ですが
本書のおもしろさは何といっても
山本氏が、いち愛好家としての姿勢を徹底していること。

本業ではなく、趣味としてワインを楽しんでいるからこそ
ワインについて、言いたい放題ともいえる発言が俄然面白いのです。

例えば、「ロマネ・コンティよりラ・ターシュが好きだ」と言って
マダム・ルロワの逆鱗に触れたことや、
ドメーヌ・ルフレーヴで、ビオディナミとそうでないワインを飲み比べて
「そう違っているとは思えない」と言ってしまって出入り禁止になったり・・・
と、どんな相手にも正直な発言をしてしまうエピソードが痛快です。

そして山本氏のすごいところは、
日本でまともなワインが飲めなかった時代から
ご自身でワインに関する本を取り寄せて翻訳、
さらに「飲まずには語れない!」と、フランスをはじめ海外にせっせと足を運んで
様々な失敗を経ながらワインの味を覚えて行ったこと。

本書はワインが高級なお酒だった時代から現代までの
日本におけるワインの受容史としても興味深く、
何より、山本氏の好奇心とバイタリティに喝采を送りたくなります。

いち愛好家として、こんな風にワインを楽しんで歳を取りたいなあ・・・
と思わずにいられない名著。ワインラヴァーの皆さま、必読です!


0 件のコメント:

コメントを投稿