2015年5月19日火曜日

名門トーレスの才媛が造るカリフォルニアワイン

先日、カリフォルニア ソノマ・コーストのマリマー・エステートより、
当主のマリマー・トーレスさんが来日し、スタッフ向けセミナーが開催されました。

マリマー・トーレスさんはその名からもわかるように
スペインの名門、トーレス社の長女。
現当主、ミゲル・トーレスさんの妹にあたる方です。

6ヶ国語を流暢に操るマリマーさんは名門バルセロナ大学で
ビジネスと経済学の学位を取得したのちに、
スタンフォード大学幹部プログラムを卒業。

アメリカでトーレスの輸出部長を務めたのち、
ソノマ・カウンティで「マリマー・エステート」を立ち上げたという
異色の経歴の持ち主です。




ソノマ・カウンティでのワイン造りを決意した後
名門、カリフォルニア大学デイヴィス校でワイン造りを学んだマリマーさんは
すぐにワイナリーを造ろうとしました。
しかし、当時トーレス社はチリに進出したばかりで
カリフォルニアに畑を買う余裕はありませんでした。

最初のワインは、調達したブドウから、
近くにあるワイン醸造施設を借りて手掛けたそうです。

当初はワイナリーの設立には難色を示していたトーレスファミリー。
ところが、マリマーさんが最初に造ったシャルドネを
お父様である先代、ドン・ミゲル・トーレス氏に飲ませたところ

「これまで飲んだ中で一番おいしい白ワインだ!」

と言われ、社内の風向きが変わりました。

もちろん、親心もあったと言いますが、
めったにワインを褒めないトーレス氏が
マリマーさんのシャルドネを絶賛したそうです。

残念ながらその直後に先代のトーレス氏は亡くなりましたが
お母様の支援もあり、念願かなって
ソノマ・コーストの畑を手に入れることができました。























↑ソノマ・コーストにあるスペイン建築のワイナリー

1992年にマリマー・エステートを設立。
最初のピノ・ノワールがリリースされ、そのワインは各方面で賞賛されることとなりました。

マリマーさんがワイン造りについて語った中で印象的だったのが、

「このワイナリーにワインメーカーという職はありません。
 チーム皆で大切にブドウの世話をしてワインを造っているから。」

という言葉。

マリマー・エステートでは限りなく自然なワイン造りを心がけ、
化学肥料は使用せず、2003年からはオーガニック栽培を行い、
カリフォルニアでは珍しくオーガニック認証も取得しています。

また、2010年からはビオディナミに移行中で
ブドウの樹本来の力を引き出すようなワイン造りに努めています。

















↑オーガニック栽培に欠かせない天然のコンポスト(堆肥)

家族からは何度もスペインに戻って来るように言われながらも
遠くカリフォルニアでのワイン造りにこだわり続けたマリマーさん。
自由な国とはいえ、異国の地アメリカにおいて、
女性一人でワイナリーを成功させた努力は並大抵のものではなかったでしょう。
















それでも明るくナチュラルでユーモア溢れる話しぶりのマリマーさんは
そんな苦労は微塵も感じさせません。

そのワインも同様、強くしなやか、
そしてナチュラルな魅力をもっています。















2011年 ラ・マシーア・シャルドネ・ドン・ミゲル・ヴィンヤード
7,000円(7,560円税込)

1エーカーあたり2,000本と、通常の約4倍という
高密度で植樹されたシャルドネ。
ブドウが地中深くに根を張ることによって、
より深みとフィネスのあるワインが生まれるそうです。
洋ナシや熟した白桃の華やかなアロマ。
冷涼な気候による生き生きとした酸が魅力的な1本です。
















2010年ラ・マシーア・ピノ・ノワール・ドン・ミゲル・ヴィンヤード
7,000円(7,560円税込)

単一畑で育てられたピノ・ノワールの6つのクローンをブレンド。
ワイルドベリーのアロマと、シルキーなタンニン。
そして冷涼なロシアン・リヴァーヴァレーならではの
とても生き生きとした果実味が感じられます。
マリマーさん曰く「疲れたときに飲むと元気になるワイン」とのこと。
溌剌とした飲み応えのあるこちらは、まさにそんなイメージにぴったりです。
★パーカーポイント90点を獲得

美味しいシャルドネ、ピノ・ノワールを飲みたいときはもちろん、
がんばっている女性へのプレゼントに
励ましの言葉とともに贈るのもいいかもしれません。

ぜひ一度お試しください♪


▼マリマー・エステートのワイン特集はこちら▼
http://www.enoteca.co.jp/item/list?_producer=592




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