当主のマリマー・トーレスさんが来日し、スタッフ向けセミナーが開催されました。
マリマー・トーレスさんはその名からもわかるように
スペインの名門、トーレス社の長女。
現当主、ミゲル・トーレスさんの妹にあたる方です。
6ヶ国語を流暢に操るマリマーさんは名門バルセロナ大学で
ビジネスと経済学の学位を取得したのちに、
スタンフォード大学幹部プログラムを卒業。
アメリカでトーレスの輸出部長を務めたのち、
ソノマ・カウンティで「マリマー・エステート」を立ち上げたという
異色の経歴の持ち主です。
ソノマ・カウンティでのワイン造りを決意した後
名門、カリフォルニア大学デイヴィス校でワイン造りを学んだマリマーさんは
すぐにワイナリーを造ろうとしました。
しかし、当時トーレス社はチリに進出したばかりで
カリフォルニアに畑を買う余裕はありませんでした。
最初のワインは、調達したブドウから、
近くにあるワイン醸造施設を借りて手掛けたそうです。
当初はワイナリーの設立には難色を示していたトーレスファミリー。
ところが、マリマーさんが最初に造ったシャルドネを
お父様である先代、ドン・ミゲル・トーレス氏に飲ませたところ
「これまで飲んだ中で一番おいしい白ワインだ!」
と言われ、社内の風向きが変わりました。
もちろん、親心もあったと言いますが、
めったにワインを褒めないトーレス氏が
マリマーさんのシャルドネを絶賛したそうです。
残念ながらその直後に先代のトーレス氏は亡くなりましたが
お母様の支援もあり、念願かなって
ソノマ・コーストの畑を手に入れることができました。
↑ソノマ・コーストにあるスペイン建築のワイナリー
1992年にマリマー・エステートを設立。
最初のピノ・ノワールがリリースされ、そのワインは各方面で賞賛されることとなりました。
マリマーさんがワイン造りについて語った中で印象的だったのが、
「このワイナリーにワインメーカーという職はありません。
チーム皆で大切にブドウの世話をしてワインを造っているから。」
という言葉。
マリマー・エステートでは限りなく自然なワイン造りを心がけ、
化学肥料は使用せず、2003年からはオーガニック栽培を行い、
カリフォルニアでは珍しくオーガニック認証も取得しています。
また、2010年からはビオディナミに移行中で
ブドウの樹本来の力を引き出すようなワイン造りに努めています。
↑オーガニック栽培に欠かせない天然のコンポスト(堆肥)
家族からは何度もスペインに戻って来るように言われながらも
遠くカリフォルニアでのワイン造りにこだわり続けたマリマーさん。
自由な国とはいえ、異国の地アメリカにおいて、
女性一人でワイナリーを成功させた努力は並大抵のものではなかったでしょう。
それでも明るくナチュラルでユーモア溢れる話しぶりのマリマーさんは
そんな苦労は微塵も感じさせません。
そのワインも同様、強くしなやか、
そしてナチュラルな魅力をもっています。
2011年 ラ・マシーア・シャルドネ・ドン・ミゲル・ヴィンヤード
7,000円(7,560円税込)
1エーカーあたり2,000本と、通常の約4倍という
高密度で植樹されたシャルドネ。
ブドウが地中深くに根を張ることによって、
より深みとフィネスのあるワインが生まれるそうです。
洋ナシや熟した白桃の華やかなアロマ。
冷涼な気候による生き生きとした酸が魅力的な1本です。
2010年ラ・マシーア・ピノ・ノワール・ドン・ミゲル・ヴィンヤード
7,000円(7,560円税込)
単一畑で育てられたピノ・ノワールの6つのクローンをブレンド。
ワイルドベリーのアロマと、シルキーなタンニン。
そして冷涼なロシアン・リヴァーヴァレーならではの
とても生き生きとした果実味が感じられます。
マリマーさん曰く「疲れたときに飲むと元気になるワイン」とのこと。
溌剌とした飲み応えのあるこちらは、まさにそんなイメージにぴったりです。
★パーカーポイント90点を獲得
美味しいシャルドネ、ピノ・ノワールを飲みたいときはもちろん、
がんばっている女性へのプレゼントに
励ましの言葉とともに贈るのもいいかもしれません。
ぜひ一度お試しください♪
▼マリマー・エステートのワイン特集はこちら▼
http://www.enoteca.co.jp/item/list?_producer=592
0 件のコメント:
コメントを投稿