シャンパーニュ・バロン・ド・ロスチャイルドより、
初のプレスティージュ・キュヴェとなる
「シャンパーニュ・バロン・ド・ロスチャイルド・ブラン・ド・ブラン ヴィンテージ2006」
がリリースされ、
そのお披露目のために、シャトー・ムートン・ロスチャイルドのオーナーである
バロン・フィリップ・セレイス・ド・ロスチャイルド氏が来日しました。
↑ バロン・フィリップ・セレイス・ド・ロスチャイルド氏
シャトー・ムートン・ロスチャイルドを所有するバロン・フィリップ・ド・ロスチャイルド、
シャトー・ラフィット・ロスチャイルドを保有するドメーヌ・バロン・ド・ロスチャイルド、
そして シャトー・クラークを所有するバロン・エドモン・ド・ロスチャイルドの
三社のロスチャイルドファミリーが手掛けるシャンパーニュが、この
シャンパーニュ・バロン・ド・ロスチャイルド。
シャンパーニュ・メゾンとしては2009年よりスタートしましたが、
実は2006年からは既にワインのブレンディングを始めていました。
プレスティージュ・キュヴェの構想は、その当時からあったそうで、
ちょうど2006年のシャルドネが素晴らしい出来だったことから、
熟成をさせて、どのように進化するのかを見ていたそうです。
↑シャンパーニュ・バロン・ド・ロスチャイルド・ブラン・ド・ブラン ヴィンテージ2006
39,000円(42,120円)
※11月より一斉発売予定
この2006年のキュヴェをちょうど2年前の2013年に試飲したところ、
そのクオリティを確信し、プレスティージュ・キュヴェとしてリリースするという
方針が固まったそうです。
その後も何度も試飲を重ね、リリースが決まったのはなんと今年の5月。
フィリップ氏曰く、
「プレスティージュ・キュヴェを造るのは義務ではない。
最高の品質のものができれば、リリースする。」
だからこそ、9年間もの熟成を経て、ようやくリリースが決まったのです。
特にシャルドネは熟成によりその真価が発揮されるブドウで、
これだけ長期の熟成を必要としたそうです。
↑白亜質土壌内に造られたカーヴ。
200年前から用いられているシャンパーニュの伝統的な熟成庫です。
シャンパーニュの醸造を統括するのはジャン・フィリップ・ムーラン氏。
シャンパーニュ造りのキャリアは35年で、
ポメリーやマム、ルイナールでセラー・マスターを歴任したというベテランです。
土地代、ブドウ代があまりにも高く、
また、良い生産者のブドウは10年単位で売却先が決まっており、
新規参入はとても難しいと言われるシャンパーニュ。
そんなシャンパーニュに新規参入し、
さらにはグラン・クリュのブドウだけでプレスティージュ・キュヴェを造るということは
並大抵のことではありません。
シャンパーニュ・バロン・ド・ロスチャイルドは
ボルドーでのワイン造りの経験と、豊富な資金、人脈があったこそ
このプロジェクトを成功させました。
特にフィリップ氏の言葉で印象的だったのが、
契約栽培農家に対する姿勢について
「face to faceを心がけている」ということ。
複数の契約農家からより良い品質のブドウを購入するために
「どういったシャンパーニュを造りたいのか」ということをしっかりと伝え、
何度も議論を重ねて、強いリレーションシップを築き上げているそうです。
今後のリリースの予定を聞くと、
「2008年、2009年、2010年がセラーにあるが、
良い品質であればリリースするし、そうでなければ造らない。」
と、さらりと答えていただきました。
「急ぐ必要はない。我々に必要なのは時間と忍耐だ。」
フィリップ氏のこの一言が、
シャンパーニュ・バロン・ロスチャイルドの姿勢を表していますね。
2006年の生産量はたった7,000本。
今年のリリースは4,000本ですが、
既に世界中からそれ以上の注文が殺到しているとか。
ロスチャイルド家の晩餐会では必ず供されるというシャンパーニュ。
このプレスティージュ・キュヴェは、さらに特別な場で供されるのでは?との質問に
「生産量が少なすぎて、ファミリーが飲むにはもったいないよ(笑)」との答え。
日本での正式発売は11月を予定しています。
どうぞお楽しみに♪
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